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東慶悟が象徴する重労働サッカーの復活と、好バランスをもたらした守備陣の自重【J1第27節第2報】

 

鉄の掟を感じさせるハードワークには鬼気迫るものがあった。


◆プラスアルファも身につけ、復調以上の東慶悟

 試合後の長谷川健太監督が永井謙佑と米本拓司を送り込んだ意図を説明する前段には「試合数と勝点差を考えれば勝点3を持って帰りたい試合でしたが」という言葉があった。必勝を期しての引き分けだっただけに、勝点2を失ったと捉えることもできるが、それでも前向きに「一週間取り組んでくれた攻撃のかたちは随所に見せることができた」と語ったのは、実際に手応えがあったからだろう。
 ロバノフスキーのディナモ・キエフ、あるいはシメオネのアトレティコ・マドリーを彷彿とさせるこの日の重労働サッカーには、運動量が豊富であるだけでなく、攻守に鋼のようなフィジカルの強さが感じられた。そしてサイド深くをえぐり、堅固なブロックを敷いても隙が生じやすいライン際から攻めて中にパスを送るプレーがことごとく嵌っていた。守備網の前からやたらと撃っても入らないとはいえ、撃たないと何も始まらないこともたしか。いいミドルシュートを撃てなくてもとにかく撃つという狙いは伝わってきた。この繰り返しから1点が生まれた。

 東慶悟には、特にスピードと強さの点で驚かされた。一週間の研鑽が実を結んだ。
「個人的に夏場以降あまりコンディションが上がらなくて、動けない時期がつづいたんですけど。だいぶ涼しくなってきたというのもあるし、もう一度自分のコンディションを上げないといけないと思いたち、今週チャレンジしました。フリーランニングが増えたというか。いいところまで行ったのであの最後の精度を上げたい。でも、

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