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J3では今季屈指の好ゲーム。トップチーム敗戦の翌日、同世代の雄との対決にOAも若手も奮起しての引き分け【J3第25節第1報】

 
◆獲られる度に追いつくシーソーゲーム!
 
 9月30日、FC東京U-23は味の素フィールド西が丘でJ3第25節に臨み、ガンバ大阪U-23と対戦。2-2で引き分けた。前半6分にグラウンダーで送られた右コーナーキックからのシュートを弾きながらもこぼれ球を詰められてガンバに先制を許したが、13分に小川諒也が蹴った左コーナーキックを前田遼一がヘディング、これを防がれたこぼれ球を矢島輝一が決め、同じようなやり方ですぐさま同点に追いついた。
 

前線でチームの動力となっていた矢島輝一。同点ゴールで気持ちを示した。


 後半15分にはいかにもガンバらしい流麗なパスワークによって点を失うが、そのわずか4分後、前田がまたも小川のコーナーキックをヘディングシュート。今度はそのまま決まり、東京が同点に追いついた。
 終盤は先発を外れた平岡翼が速さ、原大智が高さを活かしてゴールに迫った。勝ち越しゴールを奪うことはできなかったが、J1メンバー入りを訴えるには十分な気迫のこもったプレーでスタンドを沸かせた。
 
 ガンバ大阪U-23はトップチームの監督人事に伴う担当のスライドでガンバ大阪U-18を指揮していた實好礼忠監督がU-23の監督に就任後、まだザスパクサツ群馬に敗れただけ。勝点を着実に獲りながら個を育てている、ユースウオッチャーも気になる存在であろう彼らと互角に、異なる持ち味で戦うことができた、そんな構図の一戦だった。
 
 なお、この試合ではOBのアマラオ、カボレ、ルーカス、ケリー、ジャーン、ネマニャ ヴチチェヴィッチ各氏が来場者をお出迎え。ハーフタイムには場内を一周した。この際、ルーカスさんがガンバゴール裏でチャントを歌われるなど熱烈に歓迎された。また試合終了後には、丹羽大輝がガンバのゴール裏でやはり歓待を受けた。
 

アマラオたちOBがハーフタイムに場内を一周。


ルーカスさんはガンバのゴール裏でも大歓迎される。


丹羽大輝も同様にガンバのゴール裏で大歓迎される。


 
◆端正なサッカーのガンバを圧倒した東京
 
 きれいな4-4-2のスリーラインを引き組織的に戦いながらそのなかで個の力を発揮していこうとするガンバに対し、東京は荒削りながら激しい守備、タテに速く攻めて圧力をかけるサッカーで対抗。互いの持ち味を引き出しながらゴールを奪い合う好ゲームとなった。
 
 試合後「FC東京の攻守の切り替え、セカンドボールへの反応の速さに苦しんだ」というガンバ大阪U-23の實好監督に、組織的なサッカーを選手たちに落とし込みながら個の力を発揮させているその手応えについて訊ねると、次のような答えが返ってきた。
 

ガンバ大阪U-23の實好礼忠監督。


「きょうの守備で言うと、F東さんの2トップへの長いボールに対して、

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