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メンタルの問題はサッカーの内容に帰結する【J1第28節第2報】

◆保てなかった士気

 競技内容にメンタルが占める割合は大きい。直接的にはプレー選択や判断にも絡んでくる。J1第28節vs.清水エスパルス戦で何が不甲斐ない内容と結果をもたらしたのかについて、東慶悟が「メンタルの問題」だと語ったことは第1報にも記した。
 では何が精神状態を低調にさせるのか。

 件の試合ではチャンスをつくりながら先制できない状況で、ドウグラスのシュートを弾いたこぼれ球を北川航也に詰められて失点した。ここでFC東京は“なにくそ”と反発できず、気落ちしてしまった。試合後の「点が獲れない展開のなかで失点すると、雰囲気は落ちてしまうというのはありましたね」という橋本拳人の言葉がその印象の正しさを裏付けている。

 この場面について長谷川健太監督は「そういうときこそ誰かが声を出して“いいよ、いいよ!”という感じになってくれればいいんですが」と言っている。この場面で落ち込むのではなく、士気を高めるようチーム内で励まし合うようになってほしいということだ。橋本も「どんな展開でもうしろは(失点を)ゼロで抑えながら、点を狙っていくことをつづけていかないといけない」と言っていた。先制点を許すという試合の状況に対しても動じないよう精神を強く保てというのは、もっともな意見だろう。

◆プレーの面から克服を

 メンタルからのアプローチも重要だが、もうひとつ、原因を技術と戦術に求めることもできる。士気を低くする要因はそもそも点を獲れないことと、失点を防げないことにある。それを純粋にサッカーの問題と捉えて解決できれば、自ずとメンタルも落ち着くのではないか。

 失点によって「気落ち」のスイッチが入る。そしてその前段階には、

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