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川崎に敗れ、ACLの夢ついえる。足りないものが浮かび上がってきた多摩川クラシコ~長谷川健太監督、矢島輝一、林彰洋【J1第33節】

 
◆ACL出場の可能性が消滅
 
 11月25日、FC東京は味の素スタジアムでJ1第33節に臨み、川崎フロンターレと対戦。0-2で敗れて勝点が50にとどまったため、最終節に勝ったとしても3位の鹿島アントラーズと4位の北海道コンサドーレ札幌に届かないことが確定し、来年のACLに出場する可能性が消滅した。
 第33節終了時点での順位は5位。第34節に敗れた場合、他会場でガンバ大阪と清水エスパルスが勝つと東京は8位に転落する。かつセレッソ大阪が大量得点で勝利するとスコア次第では9位になる可能性もある。
 
 前半19分の失点は自陣でボールを奪われたことが直接の原因で、遡れば、川崎がかけてくる強力なプレッシャーの前にボールを運ぶことができず、マイボールのとき、常に苦しい状態でのプレーを強いられていたことに起因する。
 相手ボールのときも東京は思うようにプレーできなかった。左サイドの長谷川竜也と車屋紳太郎はそれほど大きく位置を変えなかったが、中盤と右サイドのと前線の6人が目まぐるしくポジションを変え流動的にプレーすると、東京は高い位置で川崎の選手たちをプレスの網にかけることができず、自陣に引いてブロックを敷く守備を選択した。
 0-1で折り返して永井謙佑を投入、逆襲を期したセカンドハーフだったが、攻め込んだことが仇となった。川崎は自陣でボールを奪ってからの長いカウンターをグラウンダーのパスワークで成立させ、これが速攻のお手本だとばかり、東京の選手たちに触らせず追加点を挙げた。東京はリンスと矢島輝一を送り込んだものの一矢報いることすらできずタイムアップ。
 J1出場が3試合めとなる田中碧、一気に代表へと登りつめた大卒ルーキーの守田英正、そして知念慶や長谷川が活躍する川崎を見れば、チーム力の差がもたらした結果であることは歴然としている。
 太田宏介は「シンプルに川崎のほうが強かった。最後の精度などに差を感じました。悔しいですけど認めないといけない」と試合後に語った。この事実を見つめることから次の戦いが始まる。川崎と同じサッカーをする必要はない。しかし川崎のように積み上げ、磨いていく必要はある。
 
◆「不足」が浮かび上がる敗戦の弁~長谷川健太監督、矢島輝一、林彰洋

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