今夏のJリーグ移籍市場の深層をベテラン代理人が明かす(J論)

後藤勝責任編集「トーキョーワッショイ!プレミアム」

2019年版ゴールキーパーグループの在りようとは

 

例年以上に気迫をみなぎらせる波多野豪。林彰洋、児玉剛を抜くことができるか。


◆昨年までとは異なるバランス
 
 2017年と2018年のFC東京ゴールキーパー陣は林彰洋と大久保択生という年長組に、高校を出たばかりの波多野豪と廣末陸が挑む「2vs.2」の構図になっていた。こうなると、いかに波多野と廣末が高校年代で優れた成績を残していたとしても、林と大久保の壁を突破することは容易ではない。何度かJ1のピッチを踏んだ大久保にしても林から正キーパーの座を奪いきれず同じJ1のサガン鳥栖への移籍を選択する結果となった。そして廣末はJ2のレノファ山口FCへと育成型期限付き移籍。J3のFC東京U-23でプレーするよりもカテゴリーはひとつ上がる。本人にとってはベターな選択だっただろう。波多野だけが林への挑戦を継続し、そこにJ2モンテディオ山形から児玉剛が加わり、FC東京U-18の野澤大志ブランドンが初日の練習からトップチームに帯同するかたちで、2019年はスタートした。
 
 昨年、波多野は第19節に出場してから久しく出番がなかったJ3で終盤の第26節からの5試合に先発、鹿児島ユナイテッドFCとAC長野パルセイロには敗れたものの、アウエーで無得点のチームを引き分けに導いたvs.ギラヴァンツ北九州戦など3試合で完封を記録、その好パフォーマンスが評価されていた。また児玉は2018年8月22日の天皇杯ラウンド16(4回戦)でPK方式の末、東京を下したモンテディオ山形の守護神。山形はその後準決勝まで進み、敗れたその試合でも児玉はゴールマウスを守っていた。全国ベスト4にして東京キラーがやってきたのだ。野澤は高校1年生ながらFC東京U-18の正キーパーとなったU-16日本代表。AFC U-16選手権マレーシア2018でファイナルの舞台に立っていた。逸材に刺激を与えるため、トップチームを体験させることは理にかなっている。
 いずれも2019年のゴールキーパーグループに加わるにあたり、相応の自信を背景に持っている。勢力図は昨年までと同じではないと見るべきだろう。
 
 国頭では

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