監督・永井秀樹は稀代のロマンチストかリアリスティックな戦術家か(J論)

後藤勝責任編集「トーキョーワッショイ!プレミアム」

タイムアップの直後、集まった守備陣。この結束に首位の底力を見た【J1第12節 東京vs.札幌】

試合終了の笛が鳴ると、激闘を乗り越えた守備陣が肩を寄せ合い、抱き合った。 © Ayano MIURA


 胸が熱くなる。J1第8節のvs.サンフレッチェ広島戦からリーグ戦5試合連続完封を成し遂げた直後、タイムアップの笛を聞いた選手たちのうち、まず守備陣とキャプテンの東慶悟が集まり、その輪にほかの選手たちも加わり、喜びを共有した。勝利――というよりは無敗の根が何かをあらわしたシーンだと言っていいだろう。5試合連続完封のなかには、アウエーで引き分けたvs.ガンバ大阪戦も含まれている。もしあの試合で「勝たなくては」と自らを急かし、バランスを崩して点を獲りに行っていたら土がついていたかもしれないし、2位グループに6ポイント差をつけて首位に立つこともできなかったかもしれない。久保建英が攻撃の滑らかさを演出するのに一役買っているのは確かだが、その攻撃も、守備を基盤にしたチーム力があってこそ。試合終了の瞬間まで戦う姿勢が、今シーズンの東京を走らせている。
 
◆整理された守備
 
 現代サッカーではただのベタ引きとロングカウンターで一年間を戦い抜くことは難しい。カウンター型と言われるFC東京も、まず前からプレッシャーをかける守備を選択する。そのうえで守備の嵌まり具合や試合の状況を鑑みてどこでプレッシングに行くか、どのゾーンにブロックを構えるか、対応を決めていく。興味深いことに、橋本拳人が

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