青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

連敗阻止! 昨年のAWAY名古屋戦以来となる大森晃太郎と永井謙佑の2発揃い踏みで快勝、そして三田啓貴は堂々のFC東京再デビュー【J1第20節レポート】

 

堂々とファン、サポーターに応える三田啓貴。“スーペルタマ”が帰ってきた。 © Ayano MIURA


左足のパス、そしてシュート。東京に一枚、貴重な技がもたらされた。 © Ayano MIURA


 7月20日、FC東京はIAIスタジアム日本平で清水エスパルスと対戦し、前半16分に大森晃太郎、30分に永井謙佑が決めた2点を守りきり、0-2の勝利を収めた。大森と永井の“アベック弾”は2018年10月7日のJ1第29節vs.名古屋グランパス以来286日ぶり。後半22分からはディエゴ オリヴェイラに替わり、ヴィッセル神戸から出戻り移籍の三田啓貴が途中出場。“青赤再デビュー”を果たした。周囲とのコンビネーションはもう何年も同じチームでプレーしているかのようにスムーズで、今後への期待がますます膨らむ内容だった。
 
◆価値ある一発
 
 序盤の15分間は清水に押し込まれ、松原后と北川航也、そしてドウグラスに決定的なシュートを許した。先制後の19分と39分にもそれぞれドウグラスとエウシーニョにシュートを撃たれている。それでも失点せず、勝機を引き寄せた。長谷川健太監督が振り返る。
「前節負けたあとの試合で入りはナーバスになったかと思います。清水がホームで、非常にアグレッシヴに来るだろうということは選手に伝えていました。あの時間帯(序盤の15分間)をしっかりプレーできたことが大森のシュートにつながった。先制される試合が多いなか、やっぱり(大森)晃太郎の先制点が大きかった」
 
 第15節から5試合つづけて先制されていた東京は、立ち上がりに攻め込まれながらも清水の攻撃に耐え、じっくりと機会をうかがっていた。ディエゴ オリヴェイラがこの試合で初めていい状態で前を向き、チャンスが生まれる。右サイドで室屋成から受けたボールを持った大森は右足にボールを置いて右から切り込むとシュートコースを探し、そして左足インフロントの辺りで一気に振り抜いた。テレビゲームのようにいとも簡単に相手ゴールを陥れるこのスーパーな得点で東京は6試合ぶりに先制した。これを機にボールを保持し、構えるゾーンを高く設定できるようになり、その後前半が残り5分となるまで主導権を握ることに成功したのだから、価値ある一発だった。
 
 昨年の大森も、重要な得点を挙げていた。リーグ戦で記録したのはわずかに1点のみだったが、その1点は、8試合勝利のなかった東京に9試合ぶりの勝利をもたらした、第29節、アウエーでの名古屋グランパス戦以来のことだ。大森は大事なところでゴールを決める。
「自分の撃ちやすいところまで、誘うようなドリブルで入っていけた。練習のときにやっていたかたち」
 大森自身の言葉にも、確かな手応えが感じられた。
 
 くだんのグランパス戦では、永井もゴールを決めていた。そしてそれが昨年挙げた5点のうち、最後のゴールだった。
 しかし永井は今シーズン既に7点目。まだまだ止まる気配がない。
「きょうはごっつぁんゴールだったんで……でも、

(残り 1922文字/全文: 3319文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック

会員の方は、ログインしてください。

« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ