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熱い魂を持つ男・吉本一謙、新天地の清水エスパルスへ。篠田善之監督を助け、再び“漢(おとこ)”となれ【今週の小平】

 

小平を訪れた吉本一謙。小平市観光まちづくり大使でありFC東京アカデミーそしてFC東京の魂を象徴する男が、博多の漢となり、そして清水の漢となる。


アビスパ福岡在籍時代、最後に出場したJ2第21節、試合前の吉本。左奥にFC岐阜の前田遼一。このあと第22節と第23節はベンチ入りしていたが、第24節はベンチを外れていた。


 FC東京からアビスパ福岡への期限付き移籍中だった吉本一謙が、清水エスパルスへと完全移籍をすることが決まった。吉本は慌ただしい準備のなか取材に応じ、移籍までの経緯を語った。
 
◆篠田監督の頼み
 
 昨夏、吉本は井原正巳元監督が指揮を取りJ1昇格をめざしていたアビスパ福岡へと期限付き移籍。その目標を果たせず、ファビオ ペッキア前監督体制となった福岡への期限付き移籍を延長したが、負傷離脱からのスタートということもあり、J2第14節まで出番がなかった。
 第15節のvs.鹿児島ユナイテッドFC戦で吉本が今シーズン初出場を果たすとチームは5試合ぶりの勝利。つづく第16節のvs.大宮アルディージャ戦を引き分け、順位は18位まで浮上した。しかし吉本自身もチームも好調だったこのとき、ファビオ ペッキア前監督が突然の退任。久藤清一監督となってからの5試合は4敗1分、再び降格圏へと順位を落としてしまった。
 第21節でFC岐阜に敗れたあとの第22節vs.FC町田ゼルビア戦から吉本はベンチに回った。清水から獲得オファーがあったのはこの頃だった。
 岐阜に敗れて3連敗となった翌週であり何人かの先発メンバーが入れ替わった節だったが、吉本は移籍の話が来ていることを理由に起用しない旨を告げられたのだという。
 
 かつて東京でともに戦った篠田善之監督の願いが、吉本の心を動かした。
「清水からオファーをもらい、篠さんが監督だし、自分のことを知っている指導者が自分のことを必要としてくれたのはやりがいを感じるし、うれしかった。自分は、最後は東京で活躍できずにアビスパ福岡へと出場機会を求めて移籍したので、それをしっかり取り返さないと、というイメージですね」
 J2クラブからJ1クラブへの移籍ということの重要性もある。ただ決断の根底には、やはり恩師との絆があるようだ。
「選手である以上、上のカテゴリーをめざすのは当たり前ですし、それがなくなったら選手として終わりだと思います。でもそれよりも、

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