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小瀬に散った元日新国立と三冠の夢。FC東京、3回戦で天皇杯敗退【天皇杯3回戦レポート】

 

林彰洋は「受けてしまった」この日の戦いに危機感をのぞかせていた。 ©Ayano MIURA


 8月14日、FC東京は山梨中銀スタジアムで天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会 3回戦に臨み、ヴァンフォーレ甲府と対戦。0-1で敗れ、同大会から姿を消した。2020年1月1日に新国立競技場でおこなわれる決勝戦への進出、国内メジャータイトル三冠の夢も潰えた。林彰洋は「そこに行くまでの、一戦一戦への想いが薄い」「ぼくらは王者としてやりきったかのように受けてしまった」と指摘。16強に辿り着くことなく敗退した結果もさることながら、甲府に上回られた内容を気にするべき一戦となった。
「チームとして甲府のほうが戦っていたのだと思います。なんとか東京を倒してやろうということでチームとして戦う部分が、90分間を通して向こうのほうが優っていた」
 この、長谷川健太監督の言葉がすべてなのかもしれない。猛省ののち、猛練習が必要だ。
 
◆不甲斐なさを感じる内容
 
 甲府はピーター ウタカ、ドゥドゥ、エデル リマがベンチにすら入らず、東京はディエゴ オリヴェイラ、東慶悟、森重真人、室屋成、三田啓貴らが遠征メンバーに加わらなかった。リーグ戦との連戦となるミッドウイークのこの試合では、疲労を考慮すれば、大幅にメンバーを入れ替えるのは必然。そしてふだん出場機会の少ない選手たちは、ここで長い時間プレーし、リーグ戦のポジション争いに食い込めるだけの何かを示す場にしたいところだ。
 
 ノックアウト方式の大会。敗れればその瞬間に敗退となる。長谷川健太監督は、若い選手たちを信じて送り出したわけだが、その期待に応えたとは言い難い。
「誰が出たとしても、勝たなければ意味がない」
 このように林は辛辣な評価を下したが、それはカップ戦の若いメンバーを大人として見ているからだろう。その扱いにふさわしいパフォーマンスを発揮できなかったことは、当人たちがよくわかっている。
 

約60分間で結果を出せなかったのも実力のうち──と原大智は反省。長谷川健太監督はさらなる成長を期待している。 ©Ayano MIURA


 後半16分に退いた原大智は「自分のプレーを出せなかった」と率直に話した。J3リーグで16試合11ゴールを挙げている原は、

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