『俺のやることが山雅の伝統になってくれたら嬉しい』田中隼磨がJ1残留に向けて示す覚悟とは(J論)

後藤勝責任編集「トーキョーワッショイ!プレミアム」

サガン鳥栖36番「高橋秀人」の現在にかける気持ちと、古巣への愛【J1第28節第2報】

 

攻守に獅子奮迅の働きを見せた高橋秀人。 © Ayano MIURA


 サガン鳥栖の36番に眼が留まった。
 
 的確に体の向きと角度を制御し、ステップを刻みながら的確にディフェンスラインを調節するその男は、十年来第一線でセンターバックをこなしてきたかのように安定して力強く、鳥栖の守備組織に穴をつくらせなかった。自陣奥深くに攻め込まれれば、東京の選手とボールのあいだにからだを入れ、ボールがゴールラインを割るように仕向けてマイボールとした。
 
 FC東京に在籍していたときであれば本職はボランチ。適職はアンカーたまはフォアリベロ的なポジションとされ、センターバックでプレーする頻度は、チーム事情で偶(たま)に任されることがある、という程度のものだった。
 しかしよく絞られていると思しき巨躯を機敏に動かしボールと人とスペースを抑えていくシュアーなプレーは、東京時代よりも質が高いとすら思えた。
 
 さらに驚かされたのは、リーダーシップだ。キャプテンマークを巻いているからというのではなく、試合中の挙動や、試合後のセレモニーの言動から、よりチームに深く関わろう、クラブに根ざしていこうという意志が感じられた。
 
 鳥栖は、今シーズンの序盤に苦しんでいたときよりもチームとして強固になっている。フェルナンド トーレスの名前が持つヴァリューは破格だったが、ピッチ内での純粋な実力はそうではなかった。監督を替え、選手を整理した結果、実力者である豊田陽平やイサック クエンカの存在感は以前よりも大きくなり、浮かび上がるようになってきている。そして36番をトレードマークにしつつある高橋秀人もまた、経験や統率力、守備力といった本質を再評価されてもいいほどに、現在のチームで重要な位置を占めている。
 
 高橋が在籍してきたヴィッセル神戸や鳥栖は、

(残り 1363文字/全文: 2210文字)

ユーザー登録と購読手続が完了するとお読みいただけます。

ウェブマガジンのご案内

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ

日本サッカーの全てがここに。【新登場】タグマ!サッカーパック