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平常心と、入れ込む熱い気持ちと。せめぎ合うメンタルをコントロールし、J1残留に向け懸命の湘南との戦いに臨む【J1第32節「FC東京 vs. 湘南ベルマーレ」プレビュー/3カ月ぶりホーム記念特大号】

 

飛田給駅。


 11月23日、FC東京は味の素スタジアムでJ1第32節に臨み、湘南ベルマーレと対戦する。8月17日のJ1第23節vs.サンフレッチェ広島を最後に離れて以来、約3カ月ぶりとなる、待ちに待った久しぶりのホームゲームだ。
 あのラグビーワールドカップ2019できらびやかな東京スタジアムとなったこの舞台を、今度は青赤に染めてのサッカーの祭典とするべく、着々と準備が進んでいる。
 本日11月21日には非公開練習がおこなわれ、トップチームの面々が芝の感触を確かめた。
「芝もいいし、雰囲気もいい」(橋本拳人)
「芝の感触はいい感じ。お客さんが入ったときに、いい雰囲気になると思う」(髙萩洋次郎)
 と、選手も試合の日を心待ちにしている様子だった。
 
◆アウエー8連戦の最後に勢いを取り戻した青赤軍団
 
 先週の13日「最後に3連勝しましたけど、神戸で何が変わったんですか?」と訊ねると、長谷川健太監督はまず「ずっと追われる立場にいたものが、(鳥栖に敗れたことで)追いかける立場になって神戸戦を迎え、いい意味で吹っ切れて戦うことができたのではないかと思います」と答えた。
 
 今シーズンの東京は開幕から12戦負けなしと好調なスタートダッシュを切ったが、突然の猛暑となった5月25日のJ1第13節でセレッソ大阪に敗れ、つまずいた。この試合を皮切りに夏場はアウエーの連戦に出る前までに6勝5敗の引き分けなしと苦しんだ。アウエー8連戦も途中まで1勝2敗2分。しかし第29節からモメンタム(勢い)を取り戻し3連勝。“死のロード”を4勝2敗2分の勝ち越しとし、首位の座を取り戻して味スタに帰ってきた。
 好転した要因はもうひとつあった。アルトゥール シルバや岡崎慎の台頭だ。これについてはGoal.comでも書いたのでそちらをご覧いただければと思う。全体の底上げが、再びチームに勢いをもたらすエンジンとなったのだ。
 この神戸との試合に向けた準備を思い起こし、長谷川監督は一週間の使い方、過ごし方が大事だなとあらためて思ったという。そして代表ウイークとなる先週と今週の二週間を「大事なトレーニングになる」と捉え、vs.湘南戦に向けた準備を進めてきた。それは非常にうまくいっているようだ。監督も選手もじつに表情がいい。
 
◆平常心
 
 髙萩洋次郎は「優勝を意識していないことはないと思いますけど、いつもとちがうことをしても。今年一年やってきたことをやらないと意味がないので、そこはみんな肝に銘じていると思います」と言った。
 異口同音に、ほかの選手からも同様の言葉がこぼれてくる。
 

取材に応じる髙萩洋次郎。


 これは練習でも試合でも、日々の取材現場でいつも感じていることだが、

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