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【新東京書簡】第六十九信『まだまだ終わらぬ、リーグ中断』後藤【無料公開】

 

リーグ戦は中断していてもグッズは鋭意開発中。こちらはトレンドを掴んだ感のあるumbroのスニーカー。


こちらはatmosとコラボしたTシャツ。


第六十九信 まだまだ終わらぬ、リーグ中断
 
◆朝風呂サイコー
 
 ゆうべは田嶋幸三JFA会長の感染が発覚して世間的にも大きなニュースになった。日付変わって本日はオーストラリアが海外渡航を全面的に禁止すると発表。これではACLのスケジュールがどうなるかもわからない。4月3日にJリーグを再開するかどうかはこのあとの一週間で決まりそうな雲行きだけど、各国が鎖国状態でまずは国内リーグを進めようということになるのかもしれないね。はっきりしたことは誰にもわからない。
 
 ならば、慌てず騒がずのんびり風呂にでも入りましょうよといきたいところ。海江田さんは銭湯に通い始めてからサウナへ、という流れみたいだけど、こちらは逆。サウナから銭湯、またはスーパー銭湯だ。というのも、目的が最初は時間つぶしだったから。移動先でネットカフェに入り、ゴロ寝したりシャワーを浴びたり。そのうち「サウナに入ればいいじゃん」と知恵がついてくる。で、夜行バスで朝入りする機会が増えて、朝イチから空いてる風呂屋はないかなと探すようになり、いまでは東京ではなく都外に出たときに行くところ=銭湯という公式に。夜行バスが目的地に着く頃には、肉体的にけっこうダメージがあるからね。風呂で癒やさないとやってられないっすよ。
 
 もうひとつやっているタグマ!『ぎふマガ!』の取材で岐阜県に行くときには名古屋に夜行バスで入る。J2の試合を取材するときも、たとえば愛媛に行くときは夜行バスだ。J1ではあまりバスを使う機会がないかというと、そうともかぎらない。昨年、大分にでかけたときは、飛行機代が高くて大阪まで新幹線で移動してから夜行バスに乗って試合当日の朝大分駅付近に着くという旅程になった。駅前のスーパー銭湯に入れそうだと思い期待して行ったら、まだ開いていなくてね。少し歩いて大きなホテル内にあるスーパー銭湯に入った。まあとにかく、おれにとっての旅は夜行バスと風呂なんだ。
 
 東京にいるときも銭湯に行きたい気持ちがないわけではないよ。『孤独のグルメ』原作者の久住昌之さんによる銭湯エッセイ『昼のセント酒』がドラマ化されたときには、その紹介本の編集をしたおかげで東京の銭湯についてだいぶ知識が詰め込まれたし。まあ、いまとなってはほとんど忘れてて、覚えているのは朝からやってる上野御徒町の『燕湯』くらいしか記憶にないけど。
 やっぱり風呂は朝だな。朝風呂サイコー!
 
◆つよぽんはJをめざす
 
 ところで海江田さん、体重増えてるの? おれは痩せランしようと思って走り始めたら3週間で左膝を痛めたんで、急遽、食事制限に切り換えて体重を落としているよ。痩せないと膝に負担がかかるしね。糖質カットは感覚としてわかりやすい。軽くなり、そろそろ膝の痛みもとれてきて、運動もまた加えていこうと思っている。
 
 とまあ、ほんとうなら生活の基本が取材になるべきところ、運動とか食事が生活のリズムをつくっているのがこのJリーグ中断期間。そろそろ再開してほしいんですけど、どうですかね。いまトレンドの無観客LIVE配信を他に先駆けて発表した名古屋グランパスとFC岐阜の練習試合なんて、もう待ちきれないという絶妙のタイミングで飛び出してきた企画でしょ。安全第一は承知の上だけど、休校が終わるところも出てきそうだし。
 
 公式戦が来る日を待ちわびているのは選手も同じ。目標になるのはやっぱりJリーグだ。
 国際試合であるACLや代表戦は相手がいないとできないし、新型コロナウイルスの感染拡大は人間ひとりの手で制御できるものではないけれど、Jリーグは安全策を講じることができれば開催可能だし、決まった日程があれば選手はそこをめざして調整することができる。
 

新型コロナウイルス禍の影響に惑わされず、トレーニングに集中している渡辺剛。


 延びる可能性もあるにしろ、FC東京にとっては4月3日に予定されている横浜FCとの一戦が当面の目標だ。
 今シーズンから副キャプテンを務める“つよぽん”こと渡辺剛はこんなことを言っていた。
「難しいですけど、でも次の試合の日程は決まったので。まずそこに向けて自分たちができる準備をして、その先またどうなるかわからないですけれども、決まっているところに焦点を合わせてやっていければいいのかなと思います」
 
 仮に東京オリンピックが延期になった場合、23歳以下となっている年齢制限の上限ギリギリで選出された渡辺のような選手が24歳や25歳で出場できるかどうか。メンバーは選び直しになるかもしれないし、年齢制限が撤廃されるかもしれない。こういう自分の手が及ばない物事については切り離し、自分にできることに対して集中できる賢さが渡辺にはある。
 
「(五輪代表から)年齢制限で外れたとしても自分で変えられる問題ではないので、それは(運を)持っていなかったものと(考える)。日程が変わるのもそうですし、自分ではどうすることもできない。あとは準備するだけなので、そういう部分はあまり気にしていません」
 
 いまFC東京は週に一回か二回、練習をメディアに公開して取材に対応している。取材できる機会はある。トーキョーワッショイ!プレミアムもトーキョーワッショイ!プレミアムなりに、いまできることをやっていこうと思う。
 
『トーキョーワッショイ!プレミアム』後藤勝
 
(了)
 

 
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後藤勝渾身の一撃、フットボールを主題とした近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(装画:シャン・ジャン、挿画:高田桂)カンゼンより発売中!
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「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」とは

 

「青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン」について

『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンは平均して週4回の更新をめざしています。公開されるコンテンツは次のとおりです。

主なコンテンツ

●MATCH 試合後の取材も加味した観戦記など
●KODAIRA 練習レポートや日々の動静など
●新東京書簡 かつての専門紙での連載記事をルーツに持つ、ライター海江田哲朗と後藤勝のリレーコラムです。独特の何かが生まれてきます

そのほかコラム、ニュース、などなど……
新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高い青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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