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最後はサンフレッチェ広島の執念に押し切られてのドロー決着。高パフォーマンスを維持しつつ精密な試合運びを狙ったこの日の内容が、暑熱下の大連戦期間をどう戦うかの指標となるか【J1第11節「サンフレッチェ広島vs.FC東京」観戦記】

 
 今シーズンの試合後記事としてお届けする「観戦記」。今回は室屋成移籍後初の試合となる、エディオンスタジアム広島で開催された8月19日のJ1第11節、サンフレッチェ広島戦について書いていきます。
 前節から中3日、大連戦期間に入っても前節名古屋グランパス戦同様のパフォーマンスが発揮出来るか、そしてその組織の一員として右サイドバックのレギュラーとなった中村帆高が機能出来るかが、FC東京側の見どころでした。最後の最後で追いつかれての引き分けという結果はまことに残念ですし、同じ日の他会場に於ける横浜F・マリノスや川崎フロンターレのように4点、5点獲って勝ってほしかったところではありますが、プレーの質と試合運びそのものは悪くありませんでした。広島の健闘が光ったともいえ、3-3は妥当なところ。アウエーながら好ゲームで勝点1を獲得したと解釈、長谷川健太監督が言うようにこの1ポイントを前向きに捉えたほうがよさそうです。髙萩洋次郎は試合前々日のWeb囲み取材で「最低でも勝点1、よければ勝点3、しっかり獲りに行きたいです」と話していましたが、その“公約”を果たした恰好。今回の1ポイントが週末の第12節で湘南ベルマーレを破り3ポイントを得るための支えとなることを願いつつ、3-3の熱戦を振り返っていきましょう。
 
◆執拗に自分たちのサッカーをつづけた広島
 
 この試合を評価するためには、まず広島がどういうチームでどのような試合をしようと考えていたかを知っておいたほうがいいと思いますが、それに関しては試合後の記者会見に於ける城福浩監督の言葉がよく物語っていました。
「相手(東京)の個があるのはわかっていましたし、我々が手数をかけて攻めたなかで一発のカウンターがあるというのはもう、覚悟してやっていました」
「ボールを支配しても

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