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【新東京書簡】第七十七信『小平の吸引力』後藤(20.10.23)

 

長澤徹コーチ。10月11日、小平で。


第七十七信 小平の吸引力
 
◆久しぶりの練習見学と対コロナ
 
 ずいぶん間隔が空いてしまいました、ごめんなさい。新東京書簡です。
 
 なにぶんFC東京が8月15日のJ1第10節名古屋グランパス戦から10月18日の第23節横浜FC戦まで、ルヴァンカップの2試合を挟んで2カ月ものあいだ19連戦。週半ばに試合がないのは久しぶりというこのタイミングで書かせてもらったという次第です。まあ、この原稿も合間を縫ってどうにか書いてる感じなんですが。
 またちょっと暖かくなってきたけど少し肌寒くなり、ルヴァンカップ決勝と集中開催のACLが近づき、『鬼滅の刃』無限列車編が公開されたから言うわけではないけれど、伸び放題のブリーチした髪の毛が善逸のようなモップ頭になるほど時間が経ってしまった。
 
 この、夏と秋というか夏と冬の境目みたいな時期になり、唐突に小平開きがあった。10月11日のことだった。
 小平の練習場がメディア向けに公開されるのは3月24日以来201日ぶり。週末の外出自粛をと東京都知事に呼びかけられ、緊急事態宣言とサッカー界各所の活動停止があり、自粛期間に入りそれが明けてからは初めてのことだった。
 
 あまりに久しぶりすぎてちょっと現実感がない。閉じる以前とは異なり、北側にある建物のところには入れず、南側の門から入り、受付と検温をして入口から近いほうのコートへ。しっかり選手らとの距離はとるものの、ペン記者は網越しにベンチのある見学スペースから見ることが出来るし、カメラを構えるならコート内にも入れる。
 練習の様子を冒頭から、10月の空気ごと味わうように眺め、撮影をすると2時間はあっという間。解散後、記者はそれぞれ思いまま各所に散ってZoomによるWeb囲み取材に参加した。
 
 東京ヴェルディはまだ練習場に入れないと聞いたけど、いまはどうなっているのかな。日本でもっとも人口が多い1都3県で各クラブが練習の公開に尻込みするのは無理もないと思う。日本はソフトな感染予防策を全国的に徹底してほぼかつての日常に近い生活を実現しているけれども、新型コロナウイルス禍が収まったわけではないからね。
 コロナ自体、知見が蓄積されてきてはいるけれど、まだわかったようなことを言っていい段階でもないと思う。
 
 春先、近所のかかりつけ医と話したときに、コロナをサッカーに喩えて説明された。
「ウイルスが

(残り 2266文字/全文: 3372文字)

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