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ルヴァンカップ決勝でカッコいい姿を見せたい! FC東京選手会が小学校をオンラインで訪れた2カ月前のある日【無料公開】

 

©F.C.TOKYO


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 毎年恒例となっているFC東京選手会の小学校訪問。今回は新型コロナウイルスの影響でオンラインでの実施となり、11月4日と12日におこなわれた。森重真人、波多野豪、木村誠二の3人が三鷹市立南浦小学校5年1組から4組までの 4クラスの子どもたちと遠隔で交流したのは4日のこと。
 その最後、生徒代表の挨拶にこんな言葉があった。
 
「11月7日土曜日のルヴァンカップ決勝をがんばってください。その日は会場にはいけませんが、テレビの中継を観て応援しています。今回はいろいろありがとうございました」
 
 これに対して森重も「フジテレビで放送しますし、きょうFC東京を認識して最初の試合がみんなで見られてタイトルがかかった試合になる、そこでカッコいい姿を見せたい。子どもたちが自慢出来るFC東京でありたい」と言っていた。
 ルヴァンカップ決勝の延期が決まったのは、その日の夜だった。
 

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 11月4日の訪問から2カ月、あのとき観戦出来なかったルヴァンカップ決勝を三鷹市立南浦小学校をはじめとする子どもたちが熱い視線を注ぐかもしれない2021年1月4日がやってくるその前に、一度選手たちがどう触れ合ったかを振り返っておこう。
 
◆とにかく元気な波多野豪が自分のペースに引き込む
 
 オンライン授業の冒頭で流れる東京の紹介動画に「すごい!」を声を上げ、素直に盛り上がる各教室。Zoomを通して選手が画面に姿をあらわすと、さらにいい反応が返ってくる。三人衆のなかで最年長の森重が「音量大丈夫?」と聞き、丁寧に進行させる気遣いはZoomならではだ。
 

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 担当の小林芽生(こばやしめい)先生によると、この日がコロナ禍に入ってから初めてのオンライン授業だという。終了後は「1時間という短い時間ではあるがFC東京さんの協力もあり多くの質問が出来て満足。子どもたちにとって有意義に見えた。気持ちを前向きに出来ると思う」と、感想を述べていた。
 
「子どもたちもいろいろ訊きたいようだったので」(小林先生)とのことで、質問が被らないように調整し、各クラスごとに3つの質問が用意された。
一部を紹介してみよう。
 
――強かったチームは?
「首位にいる川崎フロンターレ」(森重)
 
――サッカーはいつから始めた?
「4歳から、スクールで」(波多野、木村)
「8歳から」(森重)
 
――練習にどういう気持ちで取り組んでいるか?
「一回一回の練習に全力で」(木村)
「試合が多いこともあり、試合でいいプレーをするため」(波多野)
「練習は毎日あるので『なんとなく』にならないように『今日はこれ』と自分なりにテーマを決めている」(森重)
 
――サッカーをやっていくなかでいちばん大事なことは?
「身体が資本なので身体づくり」(木村)
「常に夢、目標を持って」(波多野)
「ひとつ挙げるとするすれば向上心」(森重)
 

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 子どもの頃の夢は――と問われた背番号13は「サッカー選手がダメだったら警察官、警察官がダメだったら消防士、消防士がダメだったら保育士、保育士がダメだったらお花屋さん……」と、答えた。
 そして「夢を持ったほうが人生楽しくなる。みなさんも夢を持ちつづけてください」と言い、質問者に夢を訊ねて「お医者さん」と答えをもらうと「その夢に向かってがんばってください。応援しています」と、さらに熱く語った。
 
 この内容に藤原和彦(ふじわらかずひこ)校長先生は「選手と触れ合うなかで感じることもありますが、ズームだと子どもとのやりとりに長く時間がとれて選手との距離を縮めることが出来た」との感想。5年4組の伊勢心葉(いせこのは)さんも「苦手な食べ物のところで(選手各自の)性格がわかった」と、細かいコミュニケーションがとれたことを喜んでいるようだった。
 
「Zoomですが子どもたちに夢と希望を与えられたと思います! ひとりでも多くFC東京というチーム、波多野豪という選手のキャラクターも憶えてほしかった。役割分担? バランスよかったですね。最終ラインですし。しっかりコミュニケーションがとれていたと思います」とは守護神波多野の弁。2カ月前のこの楽しい時間を思い出し、子どもたちがルヴァンカップ決勝を楽しんでくれるよう祈りたい。
 

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『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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