ヨコハマ・フットボール映画祭でFC東京ファン映画『ユルネバ2021 眠らない街』上映決定→即チケット完売【ニュース/無料公開】
2015年発表の『ユルネバ~キミは一人じゃない』から6年、続編に当たる『ユルネバ2021 眠らない街』のヨコハマ・フットボール映画祭での上映が決定。本日9月4日12時からチケットを発売したが、即完売した。
サッカー映画を“ピッチ内”と“ピッチ外”に分類するなら、これはもちろん“ピッチ外”。ピッチ外ものでは『ぼくのプレミア・ライフ』や『シーズンチケット』が代表例で、サッカーファンを主人公に、サッカーのある暮らしを描くヒューマンドラマといった体をとり、サッカーが人生にもたらす作用を発見するというものが多い。
前作はこれを応用してFC東京のファンを主人公にした場合にどのような悲喜こもごもがあるのかを徹頭徹尾拾い上げるという意欲的なものだった。また、iPhone8台を駆使して撮影した映像を編集するという当時としては斬新な制作手法も話題になった。
つまりストーリーや芝居の面白さ以前に考える要素が多い映画が『ユルネバ~キミは一人じゃない』だった。
今回は新たな要素が加わっている。コロナ禍だ。
多くのフィクションは新型コロナウイルス感染症が存在しない世界のお話であり、いわばエピデミックから目を背けた状態。マスクをつけて演技をし、感染対策マナーを守るドラマ『孤独のグルメ』最新シーズンは例外中の例外だ。
まずコロナが存在することを認める。これはサッカーファンを描くうえできわめて重要だ。なぜなら2020年と2021年にかぎっては、サッカーファンは声を出せないという制限のもとで観戦しているからだ。
そして舞台はスポーツバーという密室である。必然的に、密室劇という新たな要素が加わる。
有観客試合でも、観戦のリスクを避けるため会場に行かない、あるいは以前のように応援出来ないのならネット配信かたまにあるTV放送で観戦するという選択をするファンもいる。無観客試合ならそもそも会場に入れないから、どこかで配信または放送を観ることになる。
なかには“活動の場”をスポーツバーに絞るファンもいるだろう。『ユルネバ2021 眠らない街』が体当りするのは、そういうシチュエーションだ。
さらには、映画制作が感染リスクを伴う行為でもある。もちろんこの作品も感染予防対策を徹底しているが、制作自体が挑戦であるとも言える。
ミニマムな制作システム、和製ピッチ外サッカー映画、ウィズコロナ、密室劇……さまざまなフックを内包するこの作品にはFC東京の石川直宏CCは出演するほか、森下舞桜、月野もあ、小島夕佳といったアイドルグループ「仮面女子」各ユニットのセンターが共演するレアな配役となっている。ヨコハマ・フットボール映画祭初日のトリとして10月9日18時から「かなっくホール」で上映される。
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