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野澤零温、U-18最終戦を自らのゴールで締め、いざアルベル東京へ。「必ずストライカーになるためにやっていく」【無料公開】

 

前線からボールを追う野澤零温。


 今季最終戦となるプレミアEAST第13節に臨んだFC東京U-18を直接勝利に導いたのはエースストライカー野澤零温の右足だった。2点目がオウンゴールとなり、この日唯一の得点者に。先制点がそのまま決勝点になった。ただ、撃ったシュートは4本。ほかにもチャンスになるかもしれないシーンもあった。1点では物足りなかったか、試合後は反省が口をついて出た。
 
◆自分の仕事は点を獲ること
「ここ数試合、最初から出られていなくて。そのなかで結果を残そうとしていたんですけど、それは叶わずチームに貢献出来ていなかった。
 守備をするというところだったり、背後へ抜け出して攻撃のチャンスをつくるというのもそうですけど、やっぱりいちばんの自分の仕事は点を獲るというところなので、そこはこだわってやりました。
 1点獲れたのはよかったんですけど、まだまだ2、3点獲れるシーンがあったのでもっともっとそこはやらないといけないなと思って。課題も見つかった試合でした」
 U-18とトップチームとを行き来しながら、今シーズン先発したリーグ戦は9試合。このなかで8ゴールを挙げ、得点ランキング5位に入った。決して悪い成績ではないが、毎節コンスタントに得点を求められる立場の中心選手としてはやはり満足は出来なかったようだ。
 ただ、チームとしては6位でシーズンを終えながらも、最後にいい内容で勝てたことは自信になる。
「今日も含めて終わりよければすべてよしじゃないですけど、ほんとうに、いままでメンバーが揃うことがまず少なくて。そのなかでもみんな全力で戦ってきて。思うような結果が出なかったシーズンですけど、最後なのでしっかり勝ちきろうというふうにやって、全員が全員120パーセントの力をB戦含めてしっかり出せて、というのが今日の結果だと思うので。シーズンを振り返ると決してよかったとは言えないですけど、やっぱり最後、勝って終わってそこはよかったかなと思います」
 

試合後の野澤零温。


 トップチームの新指揮官がアルベル監督になることが発表され、来季はどういうサッカーをするのか、ある程度の予想がつくようになった。2022年、野澤は新しいサッカーにどう取り組むのか。
「監督が変わってつなぐサッカーが中心になってくると思うんですけど、いまのままだと出る試合が少なくなってきてしまう。自分の課題である足もとの技術だったり、あと運動量というところでもっともっと質を上げていかないと試合には出られないのかなと思います。
 ただ、背後へ走ったり少ないスペースのなかでも背後をとって点を獲るというところに関してははけっこう自信があって。まだまだ磨かないといけないところではあるんですけど、そこを活かして短所も補いつつやっていけたらなと思います」

 今後数年間はいわゆるボールを動かすサッカーを遂行する雲行きだけに、これから学んでいくことが多そうだが、しかし野澤はフォワードという専門職。最終的にはボールを動かし運び出口から出てきたボールをいかに決めるかが重要な任務になる。その点ではここまで培ってきた原則に基づく動きを活かしつつ、さらに磨いていくことで己の居場所を見つけられるのではないか。
「さきほどと少し被るんですけど、足もとの技術のところで収めることだったりラストパスを出せることだったり、そういうところの質を上げるというのもそうなんですけど、やっぱりいちばん大事なのがストライカーとして点を獲るところだと思うので。いくら下手でも点を獲れればチームに貢献できるし、出場機会も伸びていく。ストライカーとして──というところはこだわって伸ばしていかないといけないと思っています。
 海外のことになりますけど、たとえばバルサのゲームを観ていても
崩しまでは行くけど最後に決めるストライカーがいなかったりする。勝つためにはストライカーが必要だと自分は思っているので、そのストライカーに必ずなるためにこれからはやっていきたいと思っています」

 自分なりに生き残りの路を模索している野澤。トップチームに帯同していたことは順応の上で利点になる。さらに、新監督のもとでは評価は横一線。監督が求めるサッカーに適応しつつ、点を決められるという取り柄をアピールし、激しい競争に向かっていく覚悟だ。

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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