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永井謙佑、入院中の少年の想いも背負い「もっとピッチで躍動出来るように来年はやっていきたい。もっと熱い試合、心に残る試合をしないといけない」【永井謙佑、蓮川壮大、石川直宏CCオンライン病院訪問/無料公開】

 

エイトくんの気持ちも背負って……と来年に目を向ける永井謙佑。


 ようやく念願が叶った。東京都立小児総合医療センターに入院しているFC東京好きの小学6年生エイトくんをオンラインで見舞おうとシーズン中から機会を探っていた。9月8日と9月29日にオンライン病院訪問を実施しかけていたが、少年の体調を考慮して延期。慎重に時期を見定め、この12月15日、永井謙佑はリハビリ中の蓮川壮大、社会連携活動に精力的な石川直宏CCとともにZOOMを介してエイトくんと話し合うことが出来た。中止した2回を含めて3回とも日程を調整出来たのは永井だけ。延期になったときにも、永井は無理をしないようエイトくんを気遣うビデオメッセージを送っていた。病室の壁に自分の絵を飾ってくれていたことがなにより嬉しかった。
 
◆ぼくたちはサッカーをやれているけれど……
 

入院中のエイトくん。


 石川CCの場合はスーツ姿の写真のキリヌキが飾ってあった。立場が変わっても応援をしてもらっていることが身に沁みた。延期になった9月8日のあと、石川CCも「これから積み上げていく東京を観てほしい」と ビデオメッセージを送っていた。
「今シーズンの東京は試合のなかでのパフォーマンスや結果がよくなくていろいろ苦しみました。選手も、謙佑だったら肩の手術をしてからまた戻ってきたり、いま壮大はリハビリをして復帰に向けてがんばっている。チームもそうですが、プロサッカー選手も常に活躍出来るわけではない。そういった苦しいときを乗り越えてピッチに立っているということも、話を聞いて感じてくれたのではないかと思います」
 
 リハビリ中の蓮川は闘病中のエイトくんに比べればいかに健康で自分が恵まれているかをあらためて認識したようだった。
「ふつうの日常生活が送れてこうやってサッカーを出来ていることが当たり前ではないのだと、あらためて実感しました。(けがはしているが)身体も動けますし健康です。復帰という近い目標のために毎日、小平に行ってリハビリしてますけど、継続して全力でやっていこうと思いました。ちょっとでもエイトくんの気分転換になったのならよかったと思います」
 
 永井にとってもエイトくんとのふれあいは励みになったようだ。
「ぼくたちはサッカーをやれているけれど、ああやって病室でずっと観ている側はつらいと思いますし、もっと熱い試合、心に残る試合をしないといけないとあらためて思いました。エイトくんの気持ちも背負ってもっとピッチで躍動出来るように来年はやっていきたい」
 そして蓮川は、病床から応援してくれるエイトくんの向こうに多くのファンを見出した。
「エイトくんにかぎらずFC東京の試合を観てくれているファンサポーターの方や子どもたちが、その試合を観て毎日がんばろうと思えたり、将来FC東京の選手になりたいと思える、そんな試合やプレー、発言に来年チャレンジしていきたい」
 
 プロとしてなすべきことをなすための病院訪問。それは選手たちにとっても自らの使命を思い起こす貴重な時間となった。
 

オンライン訪問中の様子。


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『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンは平均して週4回の更新をめざしています。公開されるコンテンツは次のとおりです。

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●MATCH 試合後の取材も加味した観戦記など
●KODAIRA 練習レポートや日々の動静など
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そのほかコラム、ニュース、などなど……
新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高い青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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