青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

FC東京2022シーズンユニフォーム雑感。決定版的なデザインが出てきたかという印象【無料公開】

 

©F.C.TOKYO

 1月7日17時、FC東京が2022シーズンの新しいユニフォームを発表しました。太く力強い青赤のタテジマ、そしてXFLAGではなくMIXIの文字を白で抜いた胸スポンサーロゴが印象的なカッコいいデザインです。細かく見ていくと「浮世絵の波からインスパイアされたグラフィックをカモフラージュ柄に落とし込んだジャガード編み(公式の説明による)」がオシャレだなとか、首元のゴールドにちょっと黄色みが感じられて青赤黄のオグリキャップ勝負服を彷彿とさせるなとか、MIXIの「I」のフォント内に記された「RED」の文字がKING CRIMSON好きとしては心踊るなとか、いろいろありますが、やっぱり胸スポンサーロゴのインパクトが強いですね。
 たぶんまた「ミクシィ東京」と言われると思いますが、実際にミクシィ体制初年度にふさわしいデザインではないかと思います。もう東京ガスではないということですね。この青赤の縞模様の比率もいままでになかったものです。そんなことを頭に入れながら、過去のユニフォームを振り返っていくと……。

◆過去のユニフォームは……

1999 ampm 青中心のほぼ単色
2000 ampm 青中心のほぼ単色
2001 ampm デザイン変更、肩から上腕にかけて赤を強調。ampmラスト
2002 ENEOS ENEOS初年度。赤を強調
2003 ENEOS 赤の割合が減る
2004 ENEOS 2003の配色で安定
2005 ENEOS 同様
2006 ENEOS 同様
2007 ENEOS 左右非対称に挑戦
2008 ENEOS ジェノア風またはバルサ100周年風とでも呼ぶべき2分割の青赤
2009 ENEOS 2分割
2010 LIFEVAL 2分割
2011 LIFEVAL 首から鎖骨の辺りまでが青となり3分割に
2012 LIFEVAL 1999ー2000期を思い起こさせる青の単色に近いシンプルさ
2013 LIFEVAL タテジマ 1999限定ユニ風
2014 LIFEVAL 同様のタテジマつづく
2015 LIFEVAL 中央赤、両端青の3分割。パリSG風
2016 LIFEVAL 青赤均等4分割
2017 LIFEVAL 背番号フォントの黄色が目立つ。バルサを意識か。模様に工夫
2018 LIFEVAL 背番号フォントが金色に。模様に工夫
2019 XFLAG  初のXFLAG胸スポンサー年。斜めに分割した青赤
2020 XFLAG  赤がうっすら
2021 XFLAG  シンプルなタテジマ
2022 MIXI   どこからどう見てもMIXI

◆ユニフォームの変遷

 クラブカラーが青赤というわりには、じつはFC東京の最初のユニフォームはほぼ青の単色に近いものでした。青赤の縞模様は1999年のナビスコカップ(記念撮影)用限定ユニフォームで採用されたものです。この品自体がレアアイテムと化したこともあって人気を博しているのは間違いありませんが、ショップに行って入手出来るものとしては、青にちょっと赤が入ったものだったわけです。
 ampm胸スポンサー最終年2021シーズンに入ると赤みがはっきりと入り始め、ここから青赤の順列組み合わせを毎年のように試していくことになります。唯一、ナビスコカップ初制覇の前後数年がちょっと赤の入った青というデザインで安定していましたが、通して見ていくと変化は目まぐるしい。
 クラブ運営にFCバルセロナの影響を感じさせるしクラブカラーは青赤だけれども、実際に着るものは青ベース。そこを一気に青赤に寄せていったのは2008シーズンでした。色味こそちがえど、ジェノアかバルサ100周年か……というわけで、青赤の配色テストは青赤縞模様の配色テストへと移行していきます。
 ただ、ここまで試行錯誤を繰り返しながら、今回のような比率で青地に赤の縞が2本入るかたちでの色鮮やかな青赤タテジマは、ありそうでなかったものです。それもMIXIの4文字とばっちり合っている。モダンなFC東京の、新しいスタンダードが出てきたという感があります。

◆キービジュアルに登場した顔ぶれは……

©F.C..TOKYO

 今回この記事では2葉掲載していますが、新しいユニフォームを発表する時に制作されるキービジュアル、ここに写っている選手は、その年の顔とクラブが判断したものと考えていいでしょう。2022シーズンに関して言えば、前列に森重真人、ディエゴ オリヴェイラ、長友佑都のベテラン勢。その次に、昨シーズン、一年を通じて活躍した安部柊斗、終盤に東京が求めるサッカーを体現し始めた渡邊凌磨。そこからやや後方に中村帆高、最後列に大物新人の松木玖生となっています。話題性で言えば松木は育成年代でナンバーワンでしょうし、中村は本格復帰となる今年、右サイドバックの本命として期待されているのかもしれません。
 契約の時期など諸事情も関係しているとは思いますが、ここに入ってこなかった選手に奮起してほしい気もしますね。この画像にはトップ下候補と目される髙萩洋次郎も、そもそも契約に関する発表がないレアンドロも写っていないわけですから、まだスペースは空いている。そこを埋めて今年の顔となる意欲を観たい。そんな気がします。

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『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

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新聞等はその都度「点」でマスの読者に届けるためのネタを選択せざるをえませんが、自由度が高い青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジンでは、より少数の東京ファンに向け、他媒体では載らないような情報でもお伝えしていくことができます。すべての記事をならべると、その一年の移り変わりを体感できるはず。あなたもワッショイで激動のシーズンを体感しよう!

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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