青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン

前節よりも引き締まったプレーで失点を減らせるか【J1第12節サガン鳥栖戦に向けて/無料公開】

 

守備の要として期待がかかる木本恭生(撮影:後藤勝)。


 それまでの今シーズンの全失点数に相当する5失点を一度に記録したアビスパ福岡戦から中4日、5月8日の味の素スタジアムでおこなわれるJ1第12節に、FC東京はサガン鳥栖を迎えて戦う。森重真人とエンリケ トレヴィザンはいまだ復帰せず。はたして失点数を減らすことは出来るのか──。

◆大型連休最後

 福岡戦の分水嶺は2失点目だったかもしれない。中央部分で4対2。小川諒也とバングーナガンデ佳史扶のポジションがが関与出来る距離になってからは6対2で東京の数的優位だったが、ボールホルダーの山岸祐也に吸い寄せられ、スペースまたはコースを消す人間が皆無となってシュートを決められた。山岸のプレーがすばらしかったことは言うまでもないが、東京の対応もよくなかった。小川諒也に競り勝ったフアンマ デルカドの落としを北島祐二と山岸が拾う。ここで北島に青木拓矢と安部柊斗のふたりが行って潰しきれない。ボールは山岸へ。山岸に中から木本恭生、外から佳史扶、背後から小川が寄せていくが寄せが甘く、木本がスペースを空けただけの結果になってしまう。長友佑都は寄せても間に合わないと思ったか足でボールを刈ろうとするが空振り。人数がいるだけ、動きによって一箇所に集められただけの結果に終わってしまった。3失点目は押し込まれた状態からサイドを深くえぐられ、4失点目は中盤、5失点目は前線でのパスがミスになったところをそれぞれさらわれて長いボールで最終ラインの背後を衝かれた。奪われ方が悪く、リスク管理も出来ていない。そして基本的に寄せが甘い。失点を重ねて当然の状態だった。
 構えてカウンターの福岡と、ハイプレスでボールを奪って動かしていく鳥栖。スタイルは異なるが、球際の強さは共通している。ボールの失い方が悪ければ、福岡戦のような複数失点を繰り返しかねない。
 アルベル監督は「今シーズン重要なのはこのチームのベースを構築すること」と成長中であることを訴え、現在は中長期でのチームづくりを考えたときの一年目であり二年目、三年目に向けた準備の段階であるという認識を崩していないが、言い換えれば短期的には敗戦を重ねる可能性もあるということになる。しかし基本的には森重とエンリケの復帰待ちだとしても、危険となるエリアの先読み、切り替えをすばやくすること、プレッシングの強さと速さの向上、フィールドプレーヤー同士で被ることのないよう戦術の整理、局面での判断を正しいものにするよう個人戦術について選手個々に教えていくなど、改善出来ることはあるはずだ。いよいよ大型連休最後。鳥栖戦では前節よりも引き締まったプレーを見せてほしい。

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『青赤20倍!トーキョーたっぷり蹴球マガジン』は、長年FC東京の取材を継続しているフリーライター後藤勝が編集し、FC東京を中心としたサッカーの「いま」をお伝えするウェブマガジンです。コロナ禍にあっても他媒体とはひと味ちがう質と量を追い求め、情報をお届けします。

 

 

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◎後藤勝(ごとう・まさる)
東京都出身のライター兼編集者。FC東京を中心に日本サッカーの現在を追う。サカつくとリアルサッカーの雑誌だった『サッカルチョ』そして半田雄一さん編集長時代の『サッカー批評』でサッカーライターとしてのキャリアを始め、現在はさまざまな媒体に寄稿。著書に、2004年までのFC東京をファンと記者双方の視点で追った観戦記ルポ『トーキョーワッショイ!プレミアム』(双葉社)、佐川急便東京SCなどの東京社会人サッカー的なホームタウン分割を意識した近未来SFエンタテインメント小説『エンダーズ・デッドリードライヴ』(カンゼン)がある。2011年にメールマガジンとして『トーキョーワッショイ!MM』を開始したのち、2012年秋にタグマへ移行し『トーキョーワッショイ!プレミアム』に装いをあらためウェブマガジンとして再スタートを切った。

 

■J論でのインタビュー
「ライターと編集者。”二足の草鞋”を履くことになった動機とは?」後藤勝/前編【オレたちのライター道】

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