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【高木純平選手 新加入会見】「『このままじゃ終わりたくねえな』という思いが強くて」(2)(3120文字)

高木純平選手の新加入会見が、チーム合流初日の3月31日に囲み取材形式で行われた。移籍直後の緊張感もある中、ときどき笑いも起きたこの会見の模様をほぼ全文お伝えする。
(文責:佐藤 円)
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■『このままじゃ終わりたくねえな』という思いが強くて

高木02

フォトセッションでポーズを取る高木選手。

Q:ナビスコカップの翌日にオファーがあったということですが、そのときの心境や、清水に残るか、山形に行くかの決断もあったと思います。山形に来ることになった決め手は何ですか?
「正直、すごい悩みました。正直、もう清水を出ることはないだろうなと自分の中では思っていたので、悩みましたけど、でも石﨑監督という部分が僕の中では8割は占めてますね。札幌の時もそうでしたけども、すごく気さくに声をかけてくれて、コミュニケーションをしっかり取れる人なので、そういう人のもとでやりたいという思いが一つあったのと、清水では若い選手が多くて、自分が最年長だったんですけども、そういう立場を経験して、『このままじゃ終わりたくねえな』という思いが強くて。なので、そこでタイミングよく監督から声をかけていただいたので、もう1回チャレンジしようと決めました」

Q:即断でしたか?
「即断ではないですね。いろいろ考える時間をいただきたいという話をして、自分で考えて、『行こう』と決めました」

Q:どれくらい悩まれましたか?
「1週間くらいですかね。本当はもっと早く来る予定だったんですけども、どうしても外せない用事があったので、『もう少し待ってください』と無理を言って待ってもらいました。親族の用事で、決まっていた日時だったので」

Q:背番号31番は希望されたんですか?
「いえ、19番と何番かが空いているよと言われたんですけど、あまり背番号にこだわりはないので。いろんな番号をもう付けてきたので、何番でもいいかなと思って」

Q:昨年、31番を付けていたのが山岸選手でしたが?
「あ、そうなんですか。あ、ちょっとなんか、縁起いいですね。僕もヘディングシュート決めます(笑)」

Q:ウイングバックのプレー経験はありますか?
「3-5-2のウィングバックは清水での初年度は、初年度というかずっと前も3-5-2をやっていたので、左も右もやってました。ただ、3-4-3になるとちょっとイメージがいまのところ沸かないので、やってみないとという感じですね。札幌の時は4バックのサイドバックをやっていました」

Q:ウィングバックも運動量を求められそうですが?
「そうなんですねえ。だいぶきつそうだなと思います(笑)」

Q:山形に今日合流してみて、肌で感じたチームの雰囲気はどうですか?
「すごい和気あいあいしているというか、みんな仲がいいんだなあと感じました」

Q:4日に湘南戦がありますが、デビューの可能性もありますが?
「それは僕が決めることじゃないですし、ただそういう準備はしておかなきゃなとは思います。どういう場面であろうと、自分のプレーがしっかりできるように、しっかりと今日から自分のコンディションを整えたいと思います」

Q:今年、チームはJ1残留という目標がありますが、それは監督から話がありましたか?
「いや、特にないです。けど、札幌の時もそうでしたけど、上がってすぐ落ちるというのは精神的にもよくないと思うので、残留というのを強く意識すべきだと思います」

Q:石﨑監督とは札幌で、昇格と翌年の降格も経験していますが、その悔しさも共有していますか?
「そうですね。そのときは年間4勝(2分け)しかできなかったので、苦しかったですね、本当に。いままでで一番苦しいシーズンだったので。その時の恩返しをしたいというか、力になりたいですね」

Q:山形に来て早々、石﨑監督とばったり会ったということですが?
「山形駅前で会いました。山形に着いて、メシ食ってなかったので、駅の逆側(西口側)にいっぱいあるという話だったので、地図もらって歩いていこうかなと思って、駅に向かったらばったり会いました。もう監督は帰りで、僕は行きで」

Q:何か会話はありましたか?
「『よろしくお願いします』と」

Q:それがナビスコカップ後に初めての対面でしたか?
「そうですね。びっくりしました。なんか見たことあるなと。奥さんと手つないでラブラブしていたので、見ちゃいけないものを見ちゃったのかなと(笑)。でもチームのみんなも目撃しているっていうので」

Q:山形の土地に対する印象はありますか?
「やっぱり、さくらんぼと『だし』。それと、蔵王温泉は行きたいです。家族が来たら、子どもを連れて行きたいなと思います」

Q:DF登録ですが、いつからDF登録ですか?
「今年からだと思います。去年までずっとMFで登録していたので。生粋のディフェンターではないので。でも、ポジションはあってないようなものです。本当にいろいろやりました。特にイシさんのもとでは1トップもやりました。センターバック以外は全部のポジションで出たので、ポジションはあってないような感じですね」

■(ポジションは)やれと言われたらどこでもやります。ただ、練習はさせてほしい。

Q:ユーティリティーなプレーヤーとして必要なものは?
「間違いなく必要なものは、技術ですね。技術がないと絶対どこでもできないですし、最低限のものを持っていなとダメなんじゃないかなあと思います。でもどうしてもやっぱり、『器用貧乏』と言われちゃうので、そこは難しいですね。僕みたいな選手は結構いると思うんですけど、そういった部分でストロングポイントというのは、技術的なものはよく六角形のチャートで表すじゃないですか。あれの枠をどんどん大きくしていくしかないというか、すべての技術を上げていくしかないと思っているので、そういったチャレンジをするという意味で、ここにチャレンジしに来たんだと思います」

Q:石﨑監督は「アイツはどのポジションをやってもうまい、テクニシャンだ」と言っています。
「どこのポジションをやってもというか、やらせられたので。1トップはさすがにびっくりしましたね。もう人がいなかったのでしょうがなかったんですけど、『えっ…!?』って言いましたね。加入してすぐときですね。そのときも怪我人がめちゃ出ていて、その試合は引き分けました。確か福岡戦だと思うんですけど、田中誠さんを背負っている自分がおもしろかったですね。自分が『ポストプレーしているよ』と思って(笑)。0-0だったんですけど印象はおもしろかったですね。田中誠さんとは、ジュビロと清水の対戦でプレーしたことがある方だったので、ちょっとしゃべりながら。『で、なんでここにいるの?』みたいな(笑)。『お前、サイドじゃなかったっけ?』みたいな感じで言われて」

Q:山形はセンターバックの人数がいません。センターバックとゴールキーパーはやったことがないそうですが、またびっくりなことがあるかもしれませんが?
「それだったらリーチかけたいと思います。やれと言われたらどこでもやります。ただ、練習はさせてほしいです。ぶっつけとかじゃなくて、イメージだけはつけて。でも、たぶんその選択はないと思います」

Q:キーパーグローブを買う予定も、いまのところなし?
「ないですね。ただこの間、清水の試合でキーパをやったフィールドの選手(三浦弦太選手)がいたので、『ああ、サッカーってこういうこともあるんだなあ』って思いますね。意外と止めていたのでびっくりしました」

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