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【嶋コラム:ピッチの片隅で魂を叫ぶ】日常からモンテディオへと繋ぐ「等身大パネル」(3603文字)

4月11日午後2時のイオンモール天童センターコート。モンテディオの日髙慶太、高木利弥、中村隼、摂津颯登の4選手がホームゲーム集客のPR活動を行い、試合告知のチラシを配りながら写真撮影に応じていた。
選手がいる背後のパネルには、ほぼ同じ大きさの選手が腕組みをして立っている。パネルと人間とはいえ、同じような顔が2つ並ぶ光景はなかなか見られるものではなく、それがプロのサッカー選手なのだから、インパクトもさぞ強いことだろう。

写真1

当日のイオンモール天童。大勢の買い物が選手と写真を撮って触れ合っていた。

現場の反応はと言うと、現在ネット上で話題を呼んでいる、イケメンルーキーの摂津颯登がやはり大きい。
新宿でモデルにスカウトされたことがあるという実話を持つ摂津は、誰もが羨むような端正な顔立ちだ。若い女子はおろか年配の女性まで黄色い声を挙げてしまうのだから、納得せざるを得ないだろう。
そんな摂津効果もあってか、センターコート周辺は、通り過ぎる買い物客と写真撮影に並ぶ列で大きく賑わっていた。

摂津颯登

等身大パネルと摂津颯登。実物もイケメンで、女性客がとても喜んでいたのが印象的だった。

そんな活動の様子を取材していると、会場に居合わせた顔見知りの女性サポーターに話しかけられた。
「今、『この選手は誰?』って聞かれたのよ~」
相手は二十歳前後と思われる男性。高木利弥の名前は知らなくても、せめて元日本代表の高木琢也の息子と聞いて「へ~」と頷いて欲しかったそうだが、それも知らなかったという。
世代の違いを感じながらも、すぐ近くにいた彼を見てみると、高木利弥と一緒に仲間内で楽しそうに写真を撮っていた。

ふと周りをみて、そういえばとようやく雰囲気の違いに気付く。この日の写真撮影の列に並んでいた、あるいはその脇を通り過ぎた客層を見る限り、モンテディオをほとんど知らない人たちが少なくとも半分以上はいたのではないだろうか。

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