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【山形vs山形大医学部】プレビュー:まずは勝つことが大事。その中で「勝ち方」も求められる山形県代表との初対戦!

走れるチームで山形県を制した山形大医学部

走れるチームで山形県を制した山形大医学部

■第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会 1回戦
8月29日(土)山形vs山形大医学部(19:00KICK OFF/NDスタ)
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いまでもあの感動と最後に敗れて終わった悔しさを鮮明に思い出せるサポーターは多いだろう。日本の頂点を争った天皇杯のファイナリストの輝きは、1年で褪せるものではない。ただし、年度が改まれば前大会準優勝のアドバンテージはなく、また一段ずつ階段を昇っていくしかない。今回のレギュレーションにより、J1では松本とともに1回戦からの出場となる。組み合わせの結果決まった対戦相手は、山形県代表の山形大医学部。モンテディオと山形県代表が本大会で対戦するのは史上初めてとなる。

このカード、4年前に実現する可能性があった。山形大医学部が初出場を果たした第91回大会、当時JFLのブラウブリッツ秋田との1回戦を勝ち上がれば、2回戦ではNDスタでモンテディオと対戦することになっていた。しかし、結果は0-13と大差での敗退。山形県代表はその後、日大山形高、羽黒高、モンテディオユースと高校年代の代表が続いたが、この年代のチームが参加対象から外れた今回、山形大医学部が再び県の頂点に立った。

ほぼ1年前に新チームに引き継がれた山形大医学部は、現在の2、3年生を中心とするフレッシュなチームに生まれ変わった。
と話すのは選手兼任監督、4年の山口翔。「守備から入らないといけないチームでしたので、基礎的な1対1の対人だったり、組織的な2~3人の守備だったり、ディフェンスラインの4人の関係だったり、基本的なところからずーっとやってきました」と経験の少ない選手を一つのチームにまとめていく作業は苦労の連続だった。また、主にサイドハーフでプレーしていた真島明史をゴールキーパーにコンバートしたり、身長の低い山口自身もセンターバックに移るなど、一部の選手は本来とは違うポジションでプレーする必要にも迫られた。

その一方で、アドバンテージもあった。「オーソドックスですけど、全員攻撃・全員守備というのが形じゃないと僕らは勝てないので、逆に、走れない選手は…というぐらいの感じですね」(山口兼任監督)と走力のある選手を試合で起用。社会人チームとの対戦が多い今回の山形県代表決定戦では、走力やスタミナで差をつける戦いを実践した。

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