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【嶋コラム】個人的に、モンテディオ山形髙橋節社長の続投を希望します。

11月18日付けの山形新聞に、モンテディオ山形の髙橋節社長が退任する可能性があるという記事が掲載されました。以下、WEB版から引用すると

 「サッカーJ1・モンテディオ山形を運営する株式会社モンテディオ山形の高橋節社長(65)が、任期途中で退任する可能性が浮上した。18日、関係者への取材で分かった。クラブ目標のJ1残留を果たせなかったことなどを理由に、株主である県などから退任を求める声があったとみられる。12月1日に臨時取締役会を開き、進退が諮られる」

としています。

多くのモンテディオ山形サポーターが寝耳に水となった報道に、ツイッターやフェイスブックなどのSNSなどのネット上でも大きな反響を呼んでいました。ただ、ネット上でサポーターの反応を集める限り、その多くは髙橋社長の退任に否定的な考えが多いようです。
11月7日のホーム最終戦後に行われたシーズン終了セレモニーでも、髙橋社長の挨拶に対して否定的なヤジは全く無く、23日のシーズンシートとファンクラブ会員を対象にしたサンクスイベントの挨拶上でも、大きな拍手が巻き起こっていました。

周りを見れば、クラブによってはトップ交代の声が挙がる中、そして、かつてモンテディオ山形にもそういった時期があった歴史を考えれば、J2に降格したシーズンでも続投を望む声が上がるという人材はなかなか得難いのではないでしょうか。

クラブに残している功績もその高い評価に値するものです。12年4月に当時モンテディオ山形の運営母体であった社団法人山形県スポーツ振興21世紀協会の4代目理事長に就任すると、13年2月の公益社団法人への移行。さらに13年8月に株式会社を設立させると14年2月に正式にトップチームの運営を株式会社へ移行させました。「公益である社団法人のクラブ運営では、J1で戦う規模にまで基盤を大きくするのは限界がある」というのが当時の髙橋氏の見解でした。

何よりも、こういった急スピードで運営体制を移行させた中でも、株式会社1年目の14年度に1,100万円の黒字、そして15年度も大幅な黒字見込み(正式発表ではありませんが、23日のサンクスイベントで髙橋社長が明言)と経営基盤の安定化に成功させています。近年のモンテディオ山形のクラブ基盤を安定させた第一人者であると言える方です。

サッカーの成績に関しては言ってしまえば水物です。経営基盤を考えれば、クラブ運営で改善出来る部分とどうしようもない部分があります。今年の課題を反省材料にして、またJ1に上がればよいのです。ましてや成績だけで社長を交代させるほど大きなクラブでも無いはずです。

現在のモンテディオ山形は、株式会社の運営をようやく軌道に乗せたところです。個人的にお話しした時には「株式会社の運営にようやく手応えを掴めた。来年はスタジアム外の県民の方に向けてもっと情報を発信できたら」と髙橋社長も仰っていました。これからさらに事業を拡大させようという株式会社3年目を迎える大事な時期に、わざわざ社長を交代させるリスクを背負う必要は全く無いのではないでしょうか。

この件に関しては、既報どおり12月1日の臨時取締役会の結果を待つことになると思います。株主の意見が会社運営に反映されることは、株式会社の在り方として考えれば至極当然の物と言えます。ただし、株式会社モンテディオ山形はサッカークラブです。サポーターはその大事な顧客であり、コンテンツの最大の消費者です。その消費者側の意見にも、是非耳を傾けて頂きたいというのが私個人の考えです。
全てサポーターの言う通りにしろとは思いませんが、私もモンテディオ山形を応援する一人のサポーターです。クラブの大きなマイナスとなりうるリスクを見逃すわけにもいきません。

そういったクラブの現状を考えた上で、個人的に髙橋社長の続投を希望しています。

現在、こちらのサイトにて、髙橋節社長の続投賛同署名が行われています。私もさきほど投票しておきました。

必ず投票してくださいとは全く思いません。むしろ周りに流されずにご自身でしっかりと考えた上で判断してください。ただ、髙橋社長に続投して欲しいと思うのであれば、是非一票投票して頂ければ嬉しいです。

最後に。実はこの報道がなされた18日の午後に、髙橋社長と打ち合わせで話をする機会がありました。その時に髙橋社長が一番に気にしていたのは、サポーターの皆さんの反応でした。
私の方からツイッターのタイムライン上の反応を正直に伝えると、ホッとした表情も見せていました。もちろん最後に私個人の考えもしっかりと伝えておきました。

サンクスイベントの時も髙橋社長に声をかけているサポーターの方を見かけましたが、どんな方法でもいいと思います。本人にも応援の声をかけて頂けると髙橋社長も嬉しいでしょうし、顔を上げられると思います。

サポーターは応援する人です。その対象が時に株式会社の社長になってもいいと思います。

※11月26日追記

26日付の山形新聞朝刊にて、12月1日に予定していた臨時取締役会が本日開かれるという報道がありました。
時間がかなり限られましたが、それでも是非サポーターの声を伝えて頂ければと思います。

嶋守生

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