Dio-maga(ディオマガ)

【トピックス】夢半ばの涙/ジュニアユース庄内 高円宮杯U-15 準々決勝観戦記

IMG_9778
■高円宮杯U-15第27回全日本ユース(U-15)サッカー選手権大会準々決勝
モンテディオ山形ジュニアユース庄内1−2 鹿島アントラーズジュニアユース(13:20 KickOff/K’sスタ)
得点者:1’名古祐介(山形)11’大川健(鹿島)69’増崎大虎(鹿島)
公式記録(JFA公式サイト)

試合の入りに失敗したのは鹿島JYの選手たちだけではなかった。こちらもすっかり油断していたのである。山形の応援席からの、悲鳴のような歓声(おそらくスタンドに駆けつけたお母さんたちの声だろう)と拍手にハッとしてピッチを見やると、鹿島ゴール前に喜び合う青い塊ができていた。JY庄内のゴール。ビジョンの時計が示す数字は「27」。開始わずか30秒足らずの先制点だ。

JY庄内は、1回戦(vs湘南U-15平塚)、2回戦(vs鳥栖U-15)とも0−0のPK戦で勝ち上がり、守備については全国の舞台でもある程度通用するという自信をつけていた。ただ、得点もまたゼロだったわけで、「得点を取りに行こうという思いは選手の中にもあったと思う」(宮武太監督)という中での、待望の1点。幸先のいいスタートだった。

しかし、宮武監督はこうも思っていた。「ディフェンダーは、そう簡単には崩されない力がついてきている。やられるとしたらセットプレー。たぶん選手たちもそう思っていたのではないか」。その予感は的中し、11分に右コーナーキックをヘッドで決められ同点。そこからは互いにチャンスを伺いながらも決め手を欠いて、1−1のまま折り返す。後半はやや鹿島JYが押し気味に見えたものの、JY庄内は体を張ってよく守っていた。

そして69分、鹿島JYに試合を決める2点目が入る。またもや、右コーナーキックからのヘディングゴールだった。

次のページ

1 2
« 次の記事
前の記事 »

ページ先頭へ