【円コラム】館山ミステリー
大型店舗などかなりの台数を収容できる駐車場に駐車する場合、店舗入り口から遠くてもできるだけ他車と隣り合わないように、できれば数台離れて駐車するようにしている。そのほうが余計な接触の心配をせずに停めることができる。他人との距離が近いとストレスを感じる性格的な問題もある。数百台単位で収容できる駐車場で、周りに車がない広いスペースにぽつんと停めることはよくある。
ところが不思議なことに、そんな自分の車の隣に別の車が停まってしまうケースが多々ある。店舗で買い物など用を足して戻ってくる10数分の間に、僕の車の隣にもう1台いる。「いやいやいや!こんなに駐車場は広いのに、まだまだ空いてるスペースいっぱいあるのに、なぜにわざわざ隣?」 。厚切りジェイソンだったら、間違いなくあのセリフを叫んでいるはずだ。せめて1台分空けてくれればまだ許せるが、ぴったり隣に付けてくる人の心理はいまだもって理解できないし、本当に気分が悪い。
そんなぴったり駐車の決定版とも言うべき出来事が、先日、キャンプ中の館山であった。2月6日、東京ヴェルディとのトレーニングゲームの日だった。
トレーニングゲーム前に行われる練習取材に合わせ、朝、いつものように車で細いくねくねした道を山の中腹まで登る。練習グラウンドに隣接する駐車場に入ると、さすがに一番乗りだった。いつもとほぼ同じ位置、グラウンド側の角から20メートルほど離れた場所に前向き駐車した。
練習開始まではまだたっぷりと時間があるので、たまっている原稿でも書こうかともぞもぞして覗いたルームミラーに写っていたのは、黒い車。僕の車の後ろにぴたっとくっついているではないか。
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