【頼コラム】雑感
「まだ東北で、あっちの方だったから良かった」と、6年前のあの未曾有の大震災被害について、復興大臣の任に就いていた人が言った。「まだ」ってなんだ。「あっちの方」ってなんだ。「良かった」ってなんだよと、その言葉を紡がせた心根の醜さに寒々とした。春なのに(歌っちゃうぞ)。
あまりにわかりやすく酷い暴言に、さすがにメディアからも批判が集まった。テレビニュースのキャスターも皆「これはアカン」(意訳)と批判していたが、キー局のニュースと仙台の放送局が発信するニュースを見比べて感じたのは「仙台のキャスターの人、本気で怒ってる……」ということである。ただ画面を見ていて感じたことだし、その人が震災当時から今に至るまで断続的に被災地からの情報を伝えているのを知っていたから、先入観のフィルターがかかっていたのかもしれないが、それでも、あえて怒りを露わにするでもなく復興大臣辞任のニュースを伝えるその人の顔には確かに「ふざけるなバカヤロー」と書いてあったように見えたのだ、私には。だが、彼のこの顔を見るのは宮城県内の視聴者だけだ。こういう時こそ、地方局のキャスターのこういう表情が全国に流れるべきなんじゃないの? 仮設住宅の取材に走らせるだけじゃなくってさ。
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