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【ランダムフォーカス】今季ベスト~汰木康也選手

第39節愛媛戦のMOM(マン・オブ・ザ・モンテ)の投票結果が出ましたが、チーム2点目となる見事なミドルシュートを決めた汰木康也選手が第1位に輝きました。左の“ユルキゾーン”でボールを持ってカットイン、そしてニアをぶち抜く豪快なシュートが決まった瞬間は、スタンドがどよめきました。

ゴールシーンだけでなく、攻撃でも守備でも気持ちのこもったプレーをやり通したこの日の汰木選手を、監督も「僕自身が彼にやって欲しいと思っているプレーを、今日は今年の中で一番体現してくれたと思う」と高く評価していました。

汰木選手の試合後のコメントからもわかるように、自分でも、大和田コーチと一緒に続けてきたシュート練習の成果を試合で出せたことが本当に嬉しかった様子。また、前々節にイエローカード2枚で退場となった反省を踏まえて「ファウルをしないで強くディフェンスに行けるように意識し」たり、イライラしてボールを蹴り出したりすることのないように気をつけたりと、高い集中力でこの試合に臨んだことも明かしてくれました。この日のパフォーマンスは汰木選手にとって自信になったと同時に、常に最低限このレベルのプレーをしなければという基準にもなったようです。

それにしても、汰木選手のみならず愛媛戦は誰もが集中力高く、勝ちたい気持ちをプレーで表現して見せてくれていたのではないでしょうか。試合中、3,707人と発表された入場者数に「こんなにいい試合を見る人がこんなに少ないなんてもったいない!」と思ったものです。それだけに、最後の1プレーでの同点劇には「これほどの試合をしても勝てないのか……」と、サッカーの厳しさをあらためて思い知らされた気がしました。ただ、こうした苦しみの一つ一つから、選手たちが確かに学び成長していることも感じられたこの試合。次こそは、それがしっかりと結果につながりますように。

文・写真:頼野亜唯子

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