【ランダムフォーカス】ちょっと変わったミーティング
日曜日に行われたアウェー水戸戦は、前半に挙げた阪野豊史選手の1点を守り切り、4試合ぶりの勝利となりました。愛媛戦・大分戦と、リードして試合を進めながら終了間際に追いつかれることが続いていただけに、1−0で迎えたラスト10分はハラハラしながら見ていた人も多かったのではないでしょうか。
その水戸戦後の佐藤優平選手のコメントの中に「今、ちょっと変わった形でミーティングをしていて、みんなで意思疎通をしっかり図ろうということだったので、戦い方的には悪くなかったと思います」という言葉がありました。この“ちょっと変わったミーティング”というのは、ここ最近行われている“選手が喋るミーティング”を指しているようです。水戸戦を控えた週のミーティングは1時間半に及ぶ長いものでした。
「いつもは映像で、試合の良かった所、悪かった所のシーンを抜き出しながら僕が喋るんだけど、それをやめて、問題だったシーンを見せて、選手たちにどこが問題なのかを(話してもらう)。もちろんこちらに答えはあるんだけど、それを理解しているか、どう解決していくかがサッカーでは大事だから、足りていないなということでやりました」
そう狙いを説明する木山監督。「監督の言うことを全部やるのがフットボールじゃない」と、選手たちの能動的な思考と判断を促すため、そのベースを作ろうとしているようです。
「プレーモデルも大事だけど、やっぱりフットボールをしないと。フットボールをするというのは、自分の目で見て判断して、味方の意思を受けてジャッジして。たぶんそれがフットボールだと思う。
そして、「とてもいいミーティングだった」と監督。もちろん、1度や2度のミーティングでチームの課題が一掃されるわけではありませんが、優平選手のコメントからも何かしらの手応えがあったことが伝わって来ます。
また、鈴木雄斗選手も試合後に「ミーティングの成果?」と聞かれ、「本当、勝つために色々工夫してくれて、みんながいい方向に行くように監督・スタッフが準備してくれていて、選手もそれに応えようとする気持ちもあったし、それが良かったと思います」とコメント。今季も残すところ一試合となりましたが、選手とチームが成長するための試みと努力は変わらずに続いています。
文・写真:頼野亜唯子
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