【ランダムフォーカス】無問題!~栗山直樹選手
千葉戦の68分頃、セットプレーの競り合いの中で負傷した栗山選手。少しの間顔を抑えてうずくまっていたものの、その後は普通にプレーに戻っていたので、試合終了後にピッチに倒れこみ担架で運ばれた時には一体何が起きたのかとスタジアムがざわつきました。翌日のリリースで「左上顎骨骨折」と発表されて初めて、あの場面かと思い当たりましたが、「骨折」の文字に長期離脱を覚悟したサポーターも多かったのではないでしょうか。
ところが、そんな周囲の心配を他所に、栗山選手は続く徳島戦、金沢戦とフル出場。元気な姿を見せてくれています。
「もう痛みもなくて、ちょっと麻痺があるくらい。歯医者で強めの麻酔をかけたような感じですね」
会話も食事も問題なく、あとは完全に骨がくっついてくれるのを待つだけだそうです。
前節金沢戦でも、怪我の影響など感じさせない安定した守りで3試合ぶりの無失点に貢献しました。
「徳島戦の後、失点しないために(3バックの)3人の距離を少し近くしようという話をして修正をかけました。その外側を取られることはある程度想定していて、そこからの守備は問題なかったと思います。裏を取られるとしても外に走らせたので、深い位置に起点を作られたとしても、慌てることなく守れました」
昨季つかみとったDFリーダーとしての信頼を、ますます確固たるものにしている今季の栗山選手。最近は、膝の怪我をする前のスピードが戻って来ている感覚もあると言います。28歳、全盛期はまだまだ先にあるようです。鹿児島戦も頼みます!
文・写真:頼野亜唯子