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【トピックス】クラブユース2日目は浦和ユースに惜敗。グループステージ突破は3日目にかける。

第43回日本クラブユースサッカー選手権(Uー18)大会。モンテディオ山形ユースは、22日のグループF2日目で浦和レッズユースと対戦。立ち上がりに先制したもの、同点に追いつかれたあと、後半に逆転ゴールを許して1-2で惜敗した。

1日目で前回王者清水と引き分け、自信を持って試合に入ったモンテディオユースは、試合開始直後からハイプレッシャーをかけていく。
そのまま相手陣内に押し込み続けると、2分に庄司がドリブルからシュート。続く5分にも庄司がディフェンスラインの背後に抜け出してからのシュートを打つと、これはGKに弾かれたものの、こぼれ玉を田中が押し込んで先制ゴールを奪う。9分にもボールをカットしてから狩野がシュートするなどモンテディオユースが主導権を握っていた。

しかし10分にFKから同点に追いつかれてしまう。斜めに入ってくるボールをファーサイドでヘディングしきれず、その奥にいた相手選手の折り返しの様なインサイドでのシュートがゴールに入ってしまう。
浦和ユースにとってはこれがファーストシュート。1日目とは逆に、相手が息を吹き返すゴールを与えてしまった。

ボランチがビルドアップに加わりながらサイドバックを押し上げ、ピッチを広く使いながら攻める浦和ユースの攻撃に対して、モンテディオユースはコンパクトに守る。サイドに揺さぶられながらもその対応は上手く出来ていて、相手のシュートは前半で2本のみだった。
しかし勢いが出始めた浦和のプレッシャーもあり、攻撃では奪ったボールを繋ぎきれないまま相手に明け渡すもどかしい展開が続いた。

後半になってモンテディオユースもボールを持つようになり、センターフォワードの庄司が前を向きながら怖さを出していく。中央を使う得意の攻撃の形もあり、後半立ち上がりもモンテディオユースペースで押し込む時間が増えていた。
しかし53分に失点。中盤のせめぎ合いから右サイドにドリブルで走られて速攻を受けると、中央へのグラウンダーのクロスをクリアしきれず、相手のシュートがリフレクションになってゴールに入ってしまった。

残り時間を使ってモンテディオユースが猛攻を仕掛けるも、守りを固めて逃げに入った浦和ユースの守備網を崩しきれず、そのままタイムアップとなった。

失点は2つとも流れを掴んでいた時間帯から。セットプレーのハイボールも、サイドからのクロスも決して難しすぎる対応ではなく、しっかりプレーができていれば防げる可能性が高かった。浦和に上回られたというよりも、自分たちで流れを渡してしまったのが悔やまれる。
「サッカーの質では浦和ユースに劣らなかったと思いますが、ゲームの流れを自分たちでコントロールしきれなかったのが残念」と今井監督。

ユース世代のチームは、毎年お互いに主力選手が入れ替わるので完全に比較しきれないが、浦和ユースとは、昨年もこの大会のグループステージで対戦して0-3で完敗している。今年も惜敗したが、それでも完敗という内容ではなかった。
「自分たちでボールを動かすところは3年生は自信を持ってやれてますし、(庄司)夢ノ助なんかも相手にとって嫌な選手になってきたと思います。できるところは全国でも十分に通用していて、浦和よりもいいシーンは多く作れたし、清水に比べてもそこまで引けは取らなかった。いいところはたくさんあったんですが、ちょっとした隙で勝てないのがもったいない」(今井雅隆監督)

惜敗したものの、グループステージ突破の可能性はまだ残っている。3日目の浦和ー清水戦でどちらかが勝利し、モンテディオユースが松本山雅ユースに勝利した場合、得失点差で上回れば2位に滑り込める。浦和ー清水が引き分ければ自動的に敗退が決まる。
モンテディオユースが勝つことが最低条件だが、得失点差勝負で確実に上回ることを考えれば、2点差以上の勝利が望ましい状況だ。

勝負の3日目、松本山雅FC Uー18戦は24日に行われる。


終盤のコーナーキックから半田陸のヘディングシュート。フリーでボールを捉えたがシュートは枠の上に飛んだ。


清水戦では献身的な守備が光った田中慶延。この日も守備が良く、球際の粘り強さも出ていた。


2年生の主力右サイドバック生井蓮丸。昨年も1年生ながらクラブユースに出場していた。終盤はロングスローからの攻撃も多かった。

文・写真 嶋守生

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