【トピックス】モンテディオ山形に新たな仲間が入団。 富樫陽向くん「ひなたと呼ばれたい」
モンテディオ山形に新たな仲間が加わった。
東根市在中の小学生1年生、富樫陽向くんがモンテディオ山形に入団することになり、4日、NDソフトスタジアムで相田健太郎社長、木山隆之監督、山田拓巳選手らとともに記者会見を行った。
今回の入団は、NPO法人「Being ALIVE Japan」が企画した、こどもの退院・復学支援事業「TEAMMATES」の一環として行われ、NPO法人県自動車公益センターが協賛し、モンテディオ山形が賛同した。
2017年11月より始まったこの事業では、B1リーグ「アルバルク東京」や社会人アメリカンフットボールクラブ「ノジマ相模原ライズ」など様々なチームへこどもたちが入団しており、今回は全国で5地域目9人目。Jリーグでは2019年7月の湘南ベルマーレに続いて2チーム目の入団となる。
陽向くんは、頚椎の悪性腫瘍により入院治療を行い、現在は維持療法目的で通院治療中。通っていた幼稚園でサッカーを始めたという。
入団会見で相田健太郎社長と契約書にサインを交わした陽向くんは、「ひなたと呼ばれたい」「速く走れるようになりたい」と目標を話すと、背番号1のユニフォームに袖を通して記念撮影を行った。
モンテディオ山形の木山隆之監督は、入団した陽向くんと堅く握手を交わすと「陽向くんを迎え入れることができて本当に嬉しい。我々と一緒に頑張ってもらうことで、より陽向くんが強くたくましくなってくれることを望んでいますし、陽向くんが頑張る姿をチーム全員で見て応援することで、我々もより一致団結して戦うチームになることを心から願っています」とエールを送る。
キャプテンの山田拓巳も「一緒に笑って今シーズンを終えられたら一番嬉しい。陽向くんが楽しく僕たちと過ごせるようにサポートしたい」と歓迎していた。
Being ALIVE Japan配布の資料によると、長期療養を必要とするこどもたちは全国で約25万人いるという。多くのこどもたちは定期的な通院や治療を必要としながら学校や地域社会で生活しているが、体力の低下や外見の変化、友人との関係が希薄な状態の入院生活から、日常生活に戻る過程をはじめ、継続的に治療・療養を続けながら学校への復学やコミュニティへの参加等、社会的な活動に参加する過程は、お子さんにとって大きなチャレンジとなる。
そういったこどもたちが、スポーツチームの活動に加わってコミュニケーション力や自信を身に着け、一緒に運動することで運動能力を高め、社会の中で自立できるよう支援していくのがこの企画の趣旨だ。
「チームの方々との交流を通して、自分の成長の糧にして欲しい」と父親の翔太さんは期待を込めて話していた。
陽向くんの今後の活動スケジュールは未定だが、モンテディオ山形への練習参加などが予定されている。
(文・写真=嶋 守生)
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