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【ランダムフォーカス】連携〜山岸祐也選手

FC岐阜から完全移籍で加入して1カ月。山形での初先発を果たした山岸選手が、1ゴール1アシストの活躍で柏戦勝利に貢献してくれました。J2随一の堅守を誇る柏から開始10分で奪った先制点は、中村駿選手のフリーキックをとらえたヘディングゴールでした。

「「駿が『ファーが空いてる』って言って蹴ってくれたのと、あとはクリ君(栗山直樹選手)が一番後ろのディフェンスの間に入って釣ってくれたので、たまたま決めることができました」

本人は「マグレです」と謙遜しますが、柏の鎌田次郎選手が「あんなに余っているとは思わなかった」と振り返るほどファーでフリーになってのシュート。山岸選手をフリーにさせるチームメートの動きも含めてのナイスゴールでした。

58分には3点目となる中村選手のゴールをアシスト。山田拓巳選手の折り返しを中村選手が山岸選手に当てて出て行き、ワンタッチの返しをダイレクトで決めました。中村選手との流れるようなワンツーでの崩しはまさに息がぴったり。ザスパクサツ群馬でルーキーイヤーを共に過ごした盟友同士、体に染み付いたタイミングがあるのかもしれません。ゴールを決めた中村選手はこう振り返ります。

「(山田選手から)ボールが来た時に祐也が見えたので、預ければ俺の動きを見てボールを置いてくれるだろうなと。そこの連携は昔からやっていることがちょっとよかったのかなと思います」

岐阜時代の4ゴールを含め、今季5ゴール目で2016年の数字に並びました。ここからはキャリアハイを伸ばしていく道のりですが、目指すは二桁。チームの昇格のためにもぜひ達成して欲しい数字です。

ところで、山岸選手の加入直後に恒例の「自分を将棋に例えると?」の質問をしていたのですが、「えっ、むずっ!」と言った後に出て来た答えは「王」。そのココロは「かっこいいじゃないですか、強いから」。でもすぐ後で「やっぱやめようかな。歩と王の間って書いておいてください。何にでもなれるから」と訂正しました。チームを引っ張る点取り屋であり、攻撃も守備もOKでポジションもユーティリティ。駒の例えからはそんなイメージが浮かび上がりました。

文・写真:頼野亜唯子

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