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【トピックス】最後まで足掻く 相田健太郎社長 囲み会見

【質疑応答】

Q:現時点で赤字になることを想定していらっしゃいましたが、具体的にいまどれぐらいの損失を見込んでいますか? また、現段階でのチケットの販売数を教えていただければと思います。

「まず赤字幅に関してですが、じつは我々、最悪の想定しかとっていなくて、お客さまをお迎えして試合ができない、要するに無観客でずっとやらなければいけないとなったときのシミュレーションをずっとしておりました。そのなかで、1億を超える金額がだいたいそのぐらいの金額になるのかなあという状況です。で、リカバーできるかできないかという部分に関して言うと、これはこれからの取り組み方次第だと思っておりますので、けっして失望するような金額がいま想定されているわけでもないですし、最悪のパターンでシミュレーションしてますので、そこに関してはそれほど大きい心配をしているわけではないです。ただ、状況はどんどん変わっていきますし、クラブとして違うことをやらなきゃいけないときには、そこに投資をしなければいけないかもしれないので、その場合はその場合でいろいろ変わってくるのかなと思っている次第です。

現場のチケットの販売枚数という部分になりますが、いまは約50パーセントが販売できています。残り50パーセントの部分に関しては、いろいろお話を聞いたりしていると、やはり安心できないから行かないというよりは、買い方が複雑ですという声のほうが多いかなあというのが正直、感じているところなので、そこの修正に関しては、今回できるところまでやりながら、次回以降、もっとわかりやすい買い方ができるようにしなきゃいけないと思っております」

Q:無観客試合のときに「音」があったと思います。今回、お客さんが入ったなかで、どんなイメージをもたれていますか?

「これ、どこのクラブも、日本国内だけじゃなくて、世界中のサッカーチームもそうですし、いま野球もやってますし、いろんな競技が始まっていくなかで、皆さんそこはご苦労されるところだと思います。さまざまな企業の方から、さまざまなご提案もいただいておりますし、いろいろ考えながらやっておりますが、前回やったものというのは初めてやるような形でしたし、我々としても満足か、不満足かと言われれば、ものすごく満足できない内容ですし、それはお客さまが見たなかでもそうかなあと思います。ですので今回、同様のことをやるというよりは、前回の反省を生かしながら、追加で使えるものも増えましたし、サポーターの皆さま、ファンの皆さまのご協力もいただきましたので、そういったものも使いながら、より通常の有観客試合の雰囲気に近づけれるような演出をしていければなと思っております」

Q:Jリーグのガイドラインでは、飲食店での販売が禁止となっていましたが?

「じつは、今週の頭に変更になりまして、飲食売店に関してはアルコール以外の販売が可能となりましたので、飲食店の販売は今回、お願いをしている次第です。ただ、アルコールの販売はできませんし、今後どのタイミングでというのはあらためて出てくると思いますが、アルコールの販売もそのうちできるようになってくると思っております」

Q:これはお願いですが、現在、取材の規制が冒頭30分のみ、週1回の取材内容になっています。いろんなメディアで取り上げていただくなかで、もちろん選手の命を大事にしながら、緩和していただければ、取り上げるメディアは多くなっていくかなと思います。今後、検討していただければと思います。

「わかりました。これはリーグとも話をしながら。これもガイドラインが決められているところもあったりするんですが、いまおっしゃっていただいたように対処できるように我々も進めていきますので、コミュニケーションをとらせていただきながら引き続きお願いできればと思いますので、よろしくお願いします」

Q:有観客は今シーズン初めてということで、安全対策で、検温を来場される方一人一人にするのか、アウェイの方々は相手クラブに任せるのかとか、どのような形を考えていますか?

「今回、アウェイのお客さまに関しては入れない設定の試合になっております。これが8月に入って、キャパの半分入れていいですよというときに、初めてそこでアウェイのお客さまが入れる設定をするという形になりますので、基本的にはホーム、山形ファンのお客さまが基本になると見ていただけれどと思います。検温と消毒に関してはすべてのゲートでやっていただくような形になりますので、基本的には37.5度以上、熱をお持ちの方に関しては入場をお断りさせていただくことをお願いしている次第です。また、マスクの着用はマストになりますし、それ以外にもさまざま、座席を2つ空きで座っていただくですとか、応援をするうえでも声を出しちゃいけないですとか制限があります。とは言え、選手も最初は肘タッチで、なんて言っていたのが、ちょっと抱きついたりとか、試合をやっているとそうなってしまうのかなというのもあるんですけども、できる限り、クラブとしてそういったことに関してはやらせていただきたいと思います」

Q:チケットについて、当日も購入できますというお話がありましたが、水戸戦からそれは可能ですか?

「そうです。水戸の試合から可能です」

Q:一部報道で、Jリーグ(とNPB)の(感染症)対策連絡会議のときに、PCR検査は各クラブの負担額が大きいという話があったやに書いてあったのですが、検査費用はJリーグ側が負担しているんですよね?

「そうです。基本的にクラブの負担ではなく、リーグ負担です」

Q:今回、観戦に制限があるということで、歌を歌ったり手拍子は禁止ということになりましたが、新しい観戦方法のなかで、いらっしゃるサポーターの方にはどんなふうに楽しんでもらいたいと考えていますか?

「じつはこれ、我々も頭を悩ましているところでして、正直、どういう状況になるのかまだわからない。やってみて、先ほどは応援の音を流すというお話もさせていただきましたが、それに乗って手を叩いてしまうということもあるかもしれないです。煽ることをしてはいけないというのがJリーグのガイドラインからありまして、その行為が果たしてなんなのかということが、正直…。たとえば、横断幕は密回避前提で出していいですよとか、ゲートフラッグは出していいですよというのがありますし、タオルは回せないんですけど掲げることはできるとか。振り回して空気を煽るような行為はダメなんだなというのは、いろいろ見ていると感じる部分なんですね。なので、今後はひょっとすると、視覚とか嗅覚に訴える演出をしなきゃいけないのかもしれないなあと思っているところもありますし、日々、グッズの担当者も、光の演出を多く入れなきゃいけないのかもしれないとか、音に反応する何かを作っていかなきゃいけないとかいうことはすごく悩みながら、いまやっております。そのへんが必要になってくるのかなあと思います。ただ、また状況が変わってきて、マスクをしていれば声出していいですよとなるのであれば、それは変わってくるでしょうし、何の保証もない状況ですので、おそらく、どこのクラブもいろいろチャレンジして、ダメなら次、っていう形でやっていくしかないと思っておりますので、我々も同様だと思っています」

Q:当日、スタンド席周辺で、クラブのスタッフとかが張り付いてみているとかチェックしているとかいうことは、特には予定されていませんか?

「基本的に、こういう運営って性善説に基づいてやるものだと思っておりますので、ものすごく監視をしながら、『あそこ、ダメだなあ』という話ではなくて、当然、まずいかなあというときにはお声がけさせていただくとは思いますけども、いままでどおり、巡回する人たちは巡回しておりますし、そのあたりはいままでとは変わらないと思っております」

Q:ホームでの有観客試合は初めてとなりますが、来ていただくサポーターの方にメッセージをお願いします。

「すごくワクワクしてるんですね。やっとお客さまをお迎えできるというか、昨年きていただいた方も多く来ていただけると思っていますし、これは我々スタッフだけではなくて、選手も同様の気持ちを持っております。とにかく、声出せないんですけれども、皆さんの思いとか、人がいて、その人たちに見ていただきながらプレーをするというのが一番プレーヤーとっては励みになるので、いろいろとご苦労もかけるかもしれませんが、そのぶん、楽しんで帰っていただけるように我々も努力をしますので、ぜひご来場いただければと思っています。よろしくお願いします」

Q:前回ホームの試合での音や演出について、選手からもアドバイスや感想を集めたりしましたか?

「選手はやはり、サポーターの皆さんの歌っている音がないと嫌だということをすごくいっています。ただ、これは生で歌っていただけるのが一番いいんですが、それができないので、そのへんはいろいろと調整をしながらやっておりますけれども、今回からはおそらく、そういう声を多くスタジアムで流すことができると思っておりますので、前回とはまた違った雰囲気になると思います」

Q:自分はプロ野球の取材にも行って、楽天生命パークも効果音みたいなのが流れていますが、タイムラグであったりが絶妙にうまくできていたんですが、モンテディオは前回、タイムラグの部分で難しい部分がサッカーの場合はあるので、そういうところも今回に向けて調整されていますか?

「そうですね。実際、音を流すタイミングって、未来はAIとかで、このタイミングで音を出すというのが人工的にできるものができるかもしれませんが、現状、人力でやるものですので、動きをみながらどういうふうになるかというのをちょっと見つつやっていくものなってしまいます。前回、初めてだったので不慣れだったと思うんです。なので、今回は前回よりも改善されていると信じてます」

Q:チケットの部分で、おそらく高齢者の方などには難しい買い方になってしまっていると思いますが、これからの改善で、Jリーグのある程度のガイドラインはあると思いますが、ある程度はクラブにやり方を任せられているということですか?

「結局、どなたが、どこの方で、どこの座席を買って、どこから来てというのを全部わからないといけないというのがあるんですね。ですから、そういうものを登録していただかないとダメなのかなというのがいまの状況なんですが、一番は、じつは我々のチケットの購入だけではなくて、今後世の中がこういうことが必要になってくると思ってます。ITに対する理解、デジタルに対する理解というのは、今後間違いなく必要になってくると思っているのですが、知らない方に文章だけ見せて、『じゃあ、やってください』というのはちょっと難しい話かなとは感じています。特に、いまご指摘ありましたように、我々、ご来場いただいている方の平均年齢が高いほうのクラブですので、ご高齢のお客さまが非常に多いと感じています。なので来週から、登録をするにはどういうふうにすればいいのか、チケットの相談所を試合の日だけではなくて、地域の公民館にファンの方に集まっていただいて、『こういうふうにやるんですよ』といった講習をやってみたりだとか、さまざまなアプローチはこれからやろうと思っています」

(文責-佐藤 円)

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