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【無料記事 J1第6節 川崎F対甲府 レビュー】勝てそうで勝てない等々力魔宮伝説は破れなかったが、昨季チンチンにされた川崎F相手に進化の過程は発揮した達磨ヴァンフォーレ

【J1第6節 川崎F対甲府 レビュー】

◇2017明治安田生命J1リーグ第6節
4月8日(土曜日)川崎F 1-1 甲府(14:04KICK OFF/等々力陸上競技場/19867人)
得点者:90+1`河本明人(甲府)、90+3`奈良竜樹(川崎F)

◇◇◇◇

等々力競技場からの帰り、”タラレバ”全開で勝点を数えなおした。開幕のG大阪戦(1-1△)に勝っていタラ、第2節の鹿島戦(0‐1●)でウイルソンのPKが決まっていレバ、第6節の川崎F戦(1-1△)で追いつかれていなけレバ、と。現実の勝点は8ポイントなので8+2+1+2=13。で、順位表を見ると「ワァオ」で、2位・浦和と同じ13ポイント。-14と気が遠くなるような得失点差が浦和との間にあるので順位は3位。鹿島(12ポイント)、G大阪、川崎F、C大阪(11ポイント)よりも上になってしまう…。「上になってしまう」と思って”しまう”のがまだJ1で(どうせ世間様は降格候補って思っているんでしょ)と卑屈かつ、(予算がJ1最低でもよく頑張っているでしょ?)とエクスキューズで傷つかないように心にコーティングしているから…かもしれない。対戦相手にも”タラレバ”があるのでそれを聞けば6連敗になってしまうので主張するようなことではないけれど、達磨ヴァンフォーレは内容でも結果でも変化が進化に繋がり始めていて、残留争いで”タラレバ”をいう必要がなくなりそうな期待はムンムン。

第6節にしてACL組(G大阪、鹿島、浦和、川崎F)との前半戦の対戦が終わった甲府。他のクラブはここまでACL組との対戦は多くても2試合くらいだと思うが、なんで甲府だけ4試合もあるのか。まさかとは思うが、ACL組がタイトなスケジュールの中、リーグ戦の心配が小さくなるようにACLの試合前後のリーグ戦でできるだけ勝てるように一番弱そうな甲府を当てたんじゃないのかと日程くんを疑ってみたくもなる…。でも、今は(お陰様で最初にいい刺激を貰って今後に繋がりそう)と感謝している。川崎Fは他のACL組よりも更に巧みなボール回しができるチームだが、そこいらじゅうで報道されているようにケガ人続出で台所事情は厳しく、今節のメンバーで水曜日(12日)のACL・広州恒大との大一番を戦わないといけないくらいの状況。前節の仙台戦(2-0◯)で大島僚太がケガ人に加わったことが痛いのは外野からでも気の毒に感じる。

川崎F戦は、ここ2シーズン大量失点(4試合で14失点、1ゴール)で4連敗している嫌な記憶と、共に監督も選手も変わったから単なる過去の結果と、切り替えたい気持ちの両方が混ざったままキックオフを迎えた。で、組み合ってみると悪くない。ケガで離脱している、大島、家長昭博、田坂祐介、阿部浩之、エウシーニョ、エドゥアルドらが鬼木(達)監督のスタイルにフィットした状態で万全だっタラとは思わないでもないが、現実には”タラレバ”はないので、今がお互いのベストメンバー。

中村憲剛や小林悠に局面を破られることはあっても、それが1~2回続くだけで恐ろしいシュートはゼロ。カウンターでなければ破られるシーンが3回くらい続かないとそうそうは決定機を作らせないことを組織として証明していた。大島らがいれば3度目の回数が増えただろうが、その心配はシーズン後半の対戦(第24節@山梨中銀スタジアム)まで先送り。ただ、25分くらいになると川崎Fがスイッチを入れると1~2回破られる局面の危険度が高まり、いや~な予感もしてきた。中盤のサイドで、3対1の鳥かごの「1」の立場みたいにボールを回されることもあったが、小椋祥平、ボザニッチ・オリヴァーは厭わず連続してボールにアプローチをする。奪うために挑むファイターがいるのが今年の甲府。吉田達磨監督が開幕前、「そういう時間帯を作られることがあっても、ボールを相手に持たれることが当たり前だとは僕は思わない」と話していたが、その気概を組織としても個人としても見せて前半は0-0で終えた。

今年からロッテが川崎Fのスポンサーに加わったそうで、報道受付で記者にもロッテ製品が配られたのでありがたく頂戴

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