山梨フットボール

”判定ミスもサッカーのうち”では収めきれない、死活問題。でも、次に繋がるポジティブな面はいっぱいの…一敗【2017明治安田生命J1第11節 横浜FM対甲府 レビュー】

2017明治安田生命J1第11節 横浜対甲府 レビュー

◇2017年5月14日(日曜日) 横浜FM1-0甲府(14:03KICK OFF/ニッパツ三ツ沢球技場/11,036人/曇/気温21.5゜C)

得点者:45+1′金井貢史(横浜FM)

◇◇◇

さいクラブの僕らにとっては死活問題。明らかなミスジャッジは明らかにしないと選手が報われない」

合後に吉田達磨監督がやるせない気持ちを話す。DAZNで見返すと19分の伊藤翔のヘディングシュート(ゴールインしていた)がオフサイドじゃないように見えたので平等にミスジャッジがあったということになるのかもしれないが、ミスの次元が違う。それは0‐1で迎えた後半すぐの48分。ドゥドゥに出された裏を狙う縦のボールが長くなり、DFミロシュ・デゲネクがそのままゴールラインの外に出してゴールキックにしようとしたボール。でも、そのまま出すには短すぎて、ドゥドゥがペナルティエリア内で身体を入れて奪い、ユニフォームを引っ張られながらも突破したところで倒された場面。甲府サポーターは、「PKゲット」、横浜FMサポーターは、「PK取られた…」って思ったはず。しかし、判定はドゥドゥがシミュレーションのファールを取られて今季3枚目のイエローカードを出された。甲府サポーターの目の前でのプレーだけによく見えるし、分かりやすいプレーだったから声を荒げて怒るし、上に向けるために立てた親指は下を向く。

フリーはズームアップやスロー再生を見て判定できないのでミスをゼロにすることは難しいし、――個人差は大きくあるけれど――選手も上手くレフリーを騙そうとすることもあるんだからレフリーばかりが批判されるのは理不尽だと思うが、明らかなミス、特にゴールに関わるところは”判定ミスもサッカーのうち”では収めきれない。試合後に小椋祥平が、「11対15(+4はレフリーという意味)じゃ勝てない。楽しみな試合が台無し」と言ったのには、この判定だけでなく、何回も積み重なっていたと感じていたから。勝てば、「まぁまぁまぁ」と、受け入れられるけれど、勝点1差や得失点1差で残留か降格が決まるようなシーズンを戦う覚悟の甲府にとっては、「死活問題」。「結局、1週間か2週間すると忘れられて、僕らが勝点を積み上げられなかったことだけが残る」と吉田監督は過去の経験からの受け入れがたい現実を話した。

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