山梨フットボール

久しぶりの「ザ・紅白戦」【無料記事 7月15日の練習場から】

【7月15日の練習場から】

久しぶりに「ザ・紅白戦」が行われた7月15日の練習(@山梨大学医学部G)。現時点での「主力組」対「控え組」ではなくメンバーをシャッフルして行われ、白組は望月達也ヘッドコーチが監督、紅組は堀井岳也コーチが監督となりそれぞれのチームを指揮。吉田達磨監督はこの両チームの戦いを黙ってじっと見つめる――最後の方はだいぶんコーチングが入った――という立ち位置。5-4-1、5-3-2だけでなく、4-4-2もオプションにする狙いで試したが、この紅白戦で何かを解決する・したという、狙い・内容ではなく、得点力を高めるための方策を探ったという印象。

「ザ・紅白戦」なのでそれぞれのチームが戦い方を確認して、多くのタスクがあっただけに選手は暑さだけでない疲労やストレスを感じたと思う。おそらく手応えを感じたという選手は少ないはず。しかし、ここでのストレズや苦悩が明日へのエネルギーになる。そうできなければ、ピッチに立てるチャンスは少ない。吉田達磨監督のコメント記事に、1本目と2本目の両チームの布陣図を入れているが、ワントップかツートップかだけでなく、中盤と最終ラインの組み合わせにも挑戦があって、今後チャンスを掴む選手が出てくるのかどうか楽しみ。

紅組の1本目でワントップに入った熊谷駿は特殊能力を持つFWだけにコンディションを上げていけば決定機不足、決定力不足のチームにあってはチャンスがあるだろうし、5-4-1になれば堀米勇樹や河本明人やジュニオール・バホスが先発するチャンスは増える。まずは、7月22日の中央大学とのトレーニングマッチでどうなるのかに注目したい。具体的な本数や時間は決まっていないようだが、吉田監督の口ぶりからすれば30分×3~4本という予想が立つ。紅白戦自体はそれほど見どころがあった試合という印象はないけれど、2日間のオフを挟んでこの紅白戦を選手がどう消化して中大とのトレーニングマッチに挑もうとするのかが問われる。

「ザ・紅白戦」の紅組。1本目は道渕諒平がWB、2本目は曽根田穣がシャドーに入り、リーグ戦に向けて悩みながらアピール。

 

「ザ・紅白戦」の白組。1本目は堀米勇樹とジュニオール・バホスがシャドーで並んだ。連携面はこれからだし、ワントップのドゥドゥとの関係性も同じだが、距離感というい意識を感じる内容。3バックには小出悠太が入ったが、新井涼平のボランチ、リマのWBなどの変化次第ではチャンスはあるかもしれない。また、新井、リマ共にイエローカード3枚なのでどんなタイミングでも出動できる準備が必要。

 

紅白戦をじっと見つめる吉田達磨監督。試合前の紅白戦形式の戦術確認に比べると、コーチングは少なく、黙って見極めているという印象だった。

 

タクティクスボードを使って話し合う姿が進化に繋がることを期待。

 

交代で外に出ても食い入るように紅白戦を見る道渕諒平(左)と阿部翔平(右)。この感じでポジティブ競争が続くことを願う。

 

別メニューでコンディションを上げることを許されたウイルソン。チームメイトが赤と白のビブスで紅白戦を戦う中、独り黄色いビブス。なんとなく、”特別なビブス”、マイヨ・ジョーヌみたいに見えた…。

 

7月15日の練習では、海野一幸会長がポケットマネーで今年最初の桃を差し入れた。写真は選手用で、スタッフには別に用意してあり、かなりの量。エデル・リマは最初、「いらない」といっていたが、一口食べておいしさが分かると「持って帰る」と態度が急変。山梨の桃がブラジル人のハートを掴んだ瞬間だった。

(松尾潤)

 

 

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