山梨フットボール

「J1の主力相手に、リーグ戦のメンバーを温存した甲府が選手層の厚さを見せて勝利」【2018 天皇杯 JFA 第98回全日本サッカー選手権大会3回戦 レビュー 】

試合前、西日本豪雨災害で犠牲となった方々への黙祷が行われた。

2018年7月11日甲府1-0清水(19:01K.O/山梨中銀スタジアム/入場者数2,682人/天候 曇 弱風/気温 27.7℃/湿度 76%)

得点者 7’田中佑昌(甲府)

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「J1の主力相手に、リーグ戦のメンバーを温存した甲府が選手層の厚さを見せて勝利」

間の公式戦55試合以上確定の偉大な勝利。勝ち点1差でJ1昇格を逃した2009年はJ2全18チーム3回戦総当たりでリーグ戦は51試合、天皇杯は4回戦でJ1清水に0-3で敗れて3試合の公式戦合計54試合。これが甲府の年間公式戦試合数の最大だったが、清水に1-0で勝利し天皇杯4回戦進出が決まり、リーグ戦42試合、ルヴァンカップ10試合、天皇杯3試合が確定し、今季の公式戦試合数が55試合以上となった甲府。上野展裕監督は試合後に「8月に過密スケジュールを作ってしまうことになるが頑張るしかない」という趣旨の話をした。6月のペースダウンでリーグ戦は一桁順位入りができずに11位とまだ不安を感じる順位にいるが、カップ戦はここまで望んだ結果を手にしていて、リーグ戦に希望は繋がる。

回の天皇杯3回戦は、リーグ戦再開一週間前でJ1勢はレギュラーを起用できるスケジュール、J2勢はリーグ戦の間の水曜日でリーグ戦のメンバーは起用しにくいスケジュールだった。J1対J2は15試合中(広島対名古屋は延期)13試合。J1がスケジュール的にも有利な日程の中、J2で勝ったのは甲府と山形(vs柏、1-2○)のみ。東京Vが関学大に1-0で勝っているのでベスト16に生き残ったJ2クラブは3となった(豪雨災害の影響で延期となった広島対名古屋はどっちもJ1)。

後はマジきつかった」と攻守で貢献した橋爪勇樹が話したが、ハイライトは開始5分の攻撃。公式記録はなぜか7分のゴールになっているが、田中佑昌の得点――天皇杯2戦連続――が決まったのは5分台だったはず…。橋爪が縦に入れたボールは太田修介にそのまま通るはずが、清水の選手が少し触ってコースが変わってしまう。しかし、太田が上手くトラップして縦にドリブル。「清水の選手が触らなかったら、そのまま自分がドリブルしてシュートを打てたかもしれないです」という太田は、コースが変わったことでセンタリングに判断を変えた。

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