山梨フットボール

「昇格の希望も夢もまだ死んでいない。諦めないことが矜持であることを再度ファン・サポーターに示せ」【2018明治安田生命J2リーグ 第32節 甲府対大宮 プレビュー】

前日練習に迷い込んできた子猫。主務のトラックで昼寝する大胆な猫で、大宮に勝てば「非公認マスコットにしよう」という声もあった。

2018明治安田生命J2リーグ 第32節 甲府対大宮 甲府先発予想布陣

2018年9月19日(水曜日)甲府対大宮(19:00 KICK OFF/ND山梨中銀スタジアム)

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「昇格の希望も夢もまだ死んでいない。諦めないことが矜持であることを再度ファン・サポーターに示せ」

水嶺”になると思っていた山形戦が引き分けで、6位との勝ち点差は15ポイントのまま残り試合が一つ減って10試合。プレーオフから昇格という希望が”生殺し“のような状況だけど、まだ可能性は死んではない。8月11日(第28節)にアウェーで金沢に2-1で勝ってからのリーグ戦は4試合で2分2敗。勝ち点が思うように積み上がらないのに残り試合が少なくなるたびに、ポジティブに希望を見つけ出して文字にするのはしんどい。でも、ヴァンフォーレ山梨スポーツクラブは消滅の危機を乗り越えてJ1昇格を果たし、山梨に、クラブを愛するファン・サポーターに、活力を与え矜持になってきたクラブ。そういうクラブ・チームが、可能性があるのに諦めたら矜持にしてくれているファン・サポーターに示しがつかない。

しいとき、難しいときに知恵を絞り、必死にもがいて何とかする。何とかできなかったとしても姿勢は見せつける。Jリーグの中のヴァンフォーレ甲府の戦い・生き様は社会の縮図。良いときもあれば上手くいかない時もある。後者の方が多いかもしれない。でも、J1クラブの平均年間営業収益が36億円を超える中、その半分に満たない金額で――増やせなかったことは誇ることはではない――J1で5年間も粘ってきた。これだけでも“何事もやり方次第”という勇気や希望になるはず。ヴァンフォーレ甲府の生き様がファン・サポーターや興味を持ってくれた人の人生の活力や生きる力になると信じるから、多くの選手はそこら辺の勤め人よりも高い給料を貰って――ファナックの社員の方が高いかもしれないけれど――おまけに応援までしてもらえる立場を――ディスられることも少なくないかもしれないが――与えられている。

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