山梨フットボール

「イニシアチブを取るサッカーを成熟させるために必要なスタートダッシュ」【2019明治安田生命J2リーグ 第1節 大宮対甲府 プレビュー】

まずは注目のピーター・ウタカのリーグ戦初ゴールでチームとウタカ自身に勢いをつけたい。

 

2019明治安田J2リーグ第1節 大宮対甲府 甲府先発予想布陣

2019年2月24日(日曜日)大宮対甲府(14:00 KICK OFF/NACK5スタジアム大宮)

◇◇◇◇◇

表の主砲はピーター・ウタカで、秘密兵器はジュニオール・バホス

幕前は、記者と監督・選手間で似たようなやり取りが毎年行われる。「開幕戦の重要性について…」と記者が聞き、「特別な試合でもあるけれど、42試合のなかの1試合」という趣旨の答えが返ってくることが多い。「開幕戦は絶対に勝たないといけない」とキッパリと答えた監督・選手は僕が知る限りいなかった。それだけ何でもありの――鹿島も大分に負けるくらい――難しい試合。

かし、今季の開幕戦は流れを作るためにもの凄く重要な試合だと思う。伊藤彰監督は「イニシアチブを取れるサッカーをしたい」と話す。つまり細部に質が必要で、序盤戦で結果を出せずに自信や求心力を失い、周囲が我慢できなくなると去年と同じことが起こる恐れがあると思っている。昨季、第11節で監督交代に踏み切ったクラブの判断に対しては様々な意見があるが、ヘッドコーチだった伊藤監督はもう少し続ければ結果が出ると思っていた。吉田達磨前々監督も伊藤監督も育成年代の指導で結果を出して、トップの監督になった。サッカーを見る眼、指導力、引き出しの多さに疑問はないが、育成とトップでは結果に対して周囲が求めるスピード感が違う。昨季、もう5試合待てれば違う結果が出たかもしれないが、クラブも――全部・全員ではないが――スポンサーもサポーターも待つことの限界になっていた。

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