山梨フットボール

「『TMとは違うのだよ、TMとは』を見せたアウェー大宮戦。勝点1以上にワクワクできたことに価値を見出せる」【2019明治安田生命J2リーグ第1節 大宮0-0甲府 レビュー】

2019明治安田生命J2リーグ第1節 甲府先発メンバー。20代前半がいない30歳前後の選手が中心だったが、体力面の不安はなく経験値を活かしてくれた。

2019年2月24日大宮0-0甲府(14:03K.O/NACK5スタジアム大宮/入場者数12,090人/天候 晴 弱風/気温 13.1℃/湿度 36%)

得点者 なし
◇◇◇◇◇

「ピンチもチャンスもある中で、TMで感じた守備の不安を本番で払拭」

ッ」とした気持ちが、「あそこで決めていれば勝てた…」を少し上回った開幕戦。ネガティブな予想を払拭しきれずにNACK5スタジアム大宮に着いたものの、その雰囲気に――3000人近い甲府のファン・サポーターの姿を見て――シーズンが始まる高揚感を注入してもらってポジティブを増幅して聞いたキックオフの笛。

ンバー表のポジション表記を見ると甲府が4-3-3、大宮が5-3-2で、1-3(45×4本)で敗れた宮崎キャンプのTMと同じオプションの並びも、始まってみれば共に予想を裏切らない3-4-2-1でミラーゲームのマッチアップ。キャンプからTMを見てきたが、甲府は“アレはアレ”、“コレはコレ”という感じで、オーガナイズされていた。予想以上に繋ぐ甲府は、プレスを掛けられ開始5分までに小柳達司がファールを2回取られ、前半にイエローカードを貰う心配をしたがそれも杞憂(77分に貰った)。3バックの真ん中に入りキャプテンマークを巻いた山本英臣が上がれば内田健太がカバーに下がるし、ボランチもWBもオーガナイズができていて大きな穴は空けない。

ャンプのTMで立ち上がりに押し込まれた印象が強かったけれど、本番ではハードにプレーをして――甲府の方がファールが多かったくらい――普通にマッチアップしていることに「ほっ」。13分に与えたFKでトリックプレーをされたときは昨年の開幕戦を思い出したけれど、アラートに対応。20分ごろになると少し停滞感が出てきて、ピーター・ウタカにボールを入れてもサポートが少なく、そこで失ったボールからカウンターを受けることが増えた。ただ、ワントップの188センチ90キロのファンマ・デルガドに入ったボールを山本が刈り取ってファンマを活かさせない。選手寮のテレビで見ていた中山陸は、「ファンマ、ターンの方向がいつも同じ」と見抜いていたが、山本の対応力と賢さが光った。42分には小柳のファールでFKを与え、“これを決められたら悪い流れになる”と思ったけれどシュートは打たれずで、“去年とは違うのだよ、去年とは”と心の中でつぶやき、神様にも感謝。

2階席で発見したピーター・ウタカのゲートフラッグ。ウタカはアップの時に気が付いたそうで、翌日写真を見せて「特徴が可愛く表現されているね」というと、”俺ってこんな感じ”的な顔をしたあと、ゲラゲラ笑った。「インスタグラムに写真が送られてきた」そうで、インスタの画面も見せてくれたウタカ。カッコイイ・バージョンやおでん・バージョンのゲートフラッグもあり、サポーターの期待とウタカが愛されていることを感じた。

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