山梨フットボール

「策を弄して自滅の山口から5ゴールを決めて今季初勝利。守備の課題と攻撃力爆発の自信は共に糧」【2019明治安田生命J2リーグ第2節 山口2-5甲府 レビュー】

CBの山本英臣やボランチの小椋祥平という30代のベテランがいいコンディションで90分間効果的にプレーできたことも勝利の要因。

2019年3月2日 山口2-5甲府(13:03K.O/維新みらいふスタジアム/入場者数4,001人/天候 晴 弱風/気温 12.9℃/湿度 40%)

得点者 3’ピーター・ウタカ(甲府) 4’ピーター・ウタカ(甲府) 10’山下敬大(山口) 17’曽根田穣(甲府) 47’ドゥドゥ(甲府) 71’山下敬大(山口) 86’曽根田穣(甲府)

◇◇◇◇◇

「自信をつけ、勝って反省できる価値ある試合」

合前の集合写真をピッチで撮って、急いでスタンドの記者席に向かい――2度目の“維新みらいふスタジアム”なので導線が分からず少し迷った――席についてノートを開いた。山梨中銀スタジアムなら埼玉スタジアムみたいに巨大じゃないし、慣れているからキックオフに大抵間に合うのに、席に着いたらもう始まっていて、甲府と山口の並びを確認してノートを修正していると後ろの席の山口担当の記者が「あ~~っ」。

っ?」とピッチに視線を戻すとピーター・ウタカが喜んでいた。

ートに視線を落とした時は点が入るような状況じゃなかったはずだけど、隣の席の記者のタブレッドでDAZNのリプレーを見せてもらうと、山口のGKが気の毒になるような得点シーン。CBからのバックパスをGKがトラップして、ウタカがゆっくり寄せるフリをすると、”来ない“と高を括ったGKが背中を向けた途端にダッシュ。ウタカが上手かったのは右足の出し方で、それが適当ではなく、跳ね返りがゴールに向かう確率が高くなるように出していて、それが運良くゴールイン(3分)。公式記録には“9 カット 右足S”となっているが、正確にはGKのキックが30センチくらい飛んだところをダイレクトシュート。

タカの甲府初ゴールはもうちょっと“決めた感がある”盛り上がれる形になってほしかったけれど、1点は1点。ピッチから視線を外すのは3秒以内にしなければ…と思いつつ、”さてどうなるかね“と見ていると、山口のウィングからトップへのワンタッチパスを山本英臣が読んで佐々木匠からボールを奪って、曽根田穣に縦パス。曽根田が囲まれているけれどプレッシャーを掛けにくい感じで収めて、山口のDFラインの間を裏に走ろうと狙っているウタカにイニエスタ級のパスを通して、GKと1対1。ウタカがシュートフェイントでGKを躱して決めて4分でもう2-0。

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