山梨フットボール

「J1自動昇格の夢が死ぬのを寸前で止めた山本英臣の同点ゴール」【2019明治安田生命J2リーグ第25節 水戸1-1甲府 レビュー】

2019年7月31日 水戸1-1甲府(19:03K.O/ケーズデンキスタジアム水戸/入場者数4,839人/天候 晴れ 無風/気温 29.5℃/湿度 62%)

得点者 61’小川航基(水戸) 90’+2山本英臣(甲府)

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「ベンチも混乱するプレッシャーが掛かる試合で山本英臣が果たした役割は救いと繋ぎ」

季ほとんどの試合で“勝てる”と思ってキックオフを迎えたけれど、水戸戦はなんとなくの不安な気持ちで迎えた。第22節で愛媛(1-0○)に勝って連敗を2で止めた甲府。その時点で首位・京都とは4ポイント差の6位で、伊藤彰監督は「(連戦は)全部取らないといけない」と覚悟を話した。しかし、次の長崎には0-1、岡山には1-2の逆転負けで順位を9位に落とし首位とは10ポイント差に開いて自動昇格レースから”この時点では“脱落した。

山戦から中3日で迎えた水戸戦は7人の先発を入れ替えた伊藤彰監督。立ち上がりは暑さを考え、急ぎ過ぎずにボールをゆったりと回しながらサイドから攻撃を仕掛けるが、いいのはクロスを入れるまで。クロスの精度と中の選手のとの連携不足で水戸に脅威を与えられず。逆に水戸は「思ったよりもロングボールを蹴ってきた」(小椋祥平)が、その攻撃がダイレクトな怖さに繋がっていた。ボール回しで甲府が優位に立ち、ダイレクトな怖さでは水戸が優位に立つ展開だった。そして徐々に水戸のダイレクトな攻撃が決定機に繋がり、水戸の選手がイケイケになっていくのが記者席からも感じられた。前期に苦労したロングボールの課題にここで再会することになったが、終盤に改善が見られた前半は無失点で凌いだ甲府。

平日のナイトゲームでゴール裏のサポーターの数は多くはなかったけれど少数精鋭の特殊部隊という印象。ある女性サポーターは「死ぬ気で歌った」と話していたが、この想いに何とかギリギリ応える勝点1になったのではないだろうか…。

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