「“勢いを出す”よりも繋げるための答えとなったかもしれない“普通の勝利”」【2019明治安田生命J2リーグ第26節 甲府3-0町田 レビュー】
2019年8月4日 甲府3-0町田(18:03K.O/山梨中銀スタジアム/入場者数8,144人/天候 晴れ 弱風/気温 31.4℃/湿度 58%)
得点者 64’小柳達司(甲府) 73’ピーター・ウタカ(甲府) 83’ピーター・ウタカ(甲府)
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「変化や勢いによる現状打開を求めなかった伊藤監督」
水戸戦の勝点1が繋がったことは素晴らしいし、前期なら喜んで余韻も楽しむことができたけれど今はそんな余裕はない。首位の柏は琉球に5-1、2位の京都は東京Vに4-0で勝ち、それぞれとの勝点差は12ポイント、10ポイントのまま縮まらず、得失点差も+19と+17で甲府の+12よりも大幅にリードされている状況。冷静な人なら“現実的にはプレーオフ勝負だね”という状況。ただ、負けていれば8位から11位に順位を落としていたので“繋がった”ということだけは間違いない勝利。
甲府がよかったのか、町田がイマイチだったのか、どっち寄りの試合だったのかと試合後はずっと考えていた。前半は「町田がスカウティング以上にラインを上げてきた」(小椋祥平)ことで、“サイドチェンジから裏に走る”という狙いは選手が思ったほどはできなかったけれど、やろうとしていたことがよかった。町田はハイプレス、ハイラインでコンパクトにするリスクを勇気をもって負ってきたので、そうそう簡単には裏を取れないことは想定内でもあったはず。
前半は素晴らしいシュートを打たれていれば失点したかもしれない場面はあったけれど、フリーで決定機を作られた場面もなく小出悠太を中心とした守備は悪くなかったし、弱点のボランチの背中を使われるシーンも少なかった。ハイプレスを弱めるためにDFラインを少し下げて、しっかり繋げていたことも戦略的によかった。前半に6本もあったCKから決められなかったことは残念だったが、給水タイムもあった前半はレッシュな状態でお互いにやりたいことをある程度やれた前半だった。
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