山梨フットボール

「金園英学の後半アディショナルタイム・ゴールで歓喜大爆発」【2019明治安田生命J2リーグ第34節 山形0-1甲府 レビュー】


2019年9月29日 山形0-1甲府(14:05K.O/NDソフトスタジアム山形/入場者数8,079人/天候 曇一時雨 弱風/気温 25.1℃/湿度 63%)

得点者 90’+3金園英学(甲府)
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「ラスト10の2つ目は2位・山形を相手に劇的勝利を挙げて希望を繋げた」

審・家本政明の文字をメンバー表で見て”選手が力を発揮できるいい試合になるはず“と思った。過去のことでアンチな人もいるだろうけど、経験から学ばれていると思うし、ここ何年も家本主審が笛を吹く甲府の試合は――0と1が正しく伝わってなかったアディショナルタイムの件はあったが――ゲームコントロールがされている印象を持っている。前節の結果8位の甲府が上位とは言えないが、昇格を争う2位・山形戦との大事な試合にゲームコントロールをしっかりできる主審を配置したんだと思って試合を迎えたし――勝ったから言うわけではないけれど――そういう試合になった。

府の不安材料は前日練習でグロインペイン症候群の軽度の症状が出たアラーノを休ませたことと、セットプレーの練習で足首を痛めたピーター・ウタカのコンディション。アラーノのポジションには佐藤和弘が入り、曽根田穣とシャドーでコンビを組むことはアラーノにはない組織力が出ることは分かっていたが、新潟戦でランニングが少なかったウタカはストロングポイントを出し切れなかった。

互いに3-4-2-1のミラーゲームで、相手のミスを突いて勝って来た試合が多い甲府と山形なので試合は堅くなったが、ウタカがストロングポイントを出し切れなかったのは堅さだけが理由ではないと思う。ボランチでスタートした横谷繁が立ち上がりから裏へのボールを出して前線の選手にランニングの意識を持たせようとしていたが、押し上げられずに見た目はパスミスのようになってしまっていた。ゲームの堅さが主な理由なのか、前線の意識や駆け引きで何とかできたのかは分からないけれど、ウタカが戻るのが遅れて横谷が裏に出せるタイミングでオフサイドポジションにいることが何度かあった。短い距離のプレスバックもなく、スプリントを何本もやれるコンディションではないことは山形にバレたと思う。

試合前の整列時、横谷繁(左)がピーター・ウタカに戦術的な確認の話をしていた。しかし、コンディションに難があったのか、ゲームが堅かったからなのか、ウタカは応えられなかった。

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