山梨フットボール

「2試合連続のアクシデントを乗り越えて掴んだ“繋がる勝利”」【2019明治安田生命J2リーグ第39節 京都0-1甲府 レビュー】


2019年11月4日 京都0-1甲府(14:03K.O/たけびしスタジアム京都/入場者数12,356人/天候 晴 中風/気温 17.8℃/湿度 41%)

得点者 82’金園英学(甲府) 

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「金園英学の先制ゴールを河田晃兵のビッグセーブとPKストップで守り切った劇的勝利」

鹿児島戦(1-1△)は先制したものの退場者を出し、京都戦も82分にカウンターから交代して6分の金園英学の劇的なゴールで先制したのにPKで引き分け…と“サッカーの神様に試練を課せられている…”と、呪いの言葉を吐きたいと思った91分のPK判定。河田晃兵は「PKは得意なんです」と試合後に話したが、そのときは甲府でPKを止めるのが一番上手いのは岡西宏祐だと思っていたので頭の中で1-1の同点を覚悟して、ショック軽減しようとしていた。

都担当のある記者はキッカーが仙頭啓矢と分かって“(田中マルクス)闘莉王の方がいいのに…”と思ったそうだが、湯澤聖人の腕に当たるクロスを蹴ってPKを取った仙頭は「誰も蹴りたがらない感じだから自分が責任を取ろうと思った」と志願――その心意気は素晴らしかった――。でも、蹴る前にもぞもぞしたことで右にしようかと思った河田は左に飛ぶことに決めて、タイミングを合わせて見事にセーブ。試合後は、「(闘莉王でも)誰でもよかった」と言いつつも、今週の練習では「闘莉王だったら嫌だった」と本音をポロリ。

DAZNで見返すと映像はPKを止められて凍りついた京都サポーターが写っているが、甲府サポーターの爆発的な歓声が音声で入っているもの凄い対比だった。甲府サポーターがいたゴール裏からは河田が止めたのかポストに当たったのか遠くて分かり難かったそうだが、右か左か真ん中かの1/3の確率を引き寄せてしっかりセーブ。この瞬間、誰もが“運はまだある”とプレーオフ進出の可能性を感じた。

小出悠太(左)の右ストッパー起用が守備の強さを引き出している。


こ最近は4-3-3で小屋松知哉を左のワイドに置いていた京都は4-2-2に変えて、小屋松を右のサイドハーフに置いた。これは明らかな甲府対策で、これまで相手対策よりも自分たちのパフォーマンスをどう発揮するかに重点を置いてきた京都がやり方を変えてきた。これは甲府にとって想定のなかでもかなり端っこにあった出方だと思うが、大きな問題はなかった。小屋松を右に置いて、エデル・リマや内田健太が上がったスペースを使うという狙いだったそうだが、この狙いはある程度ハマっていたものの、甲府の守備がよかったし小屋松がリマを凌駕することはほとんどできなかった。

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