山梨フットボール

伊藤彰監督インタビュー第1回「変革期」

来季、2020年も甲府の指揮を取ることが発表された伊藤彰監督。クラブ、ファン・サポーター、スポンサーに対する敬意と山梨県に対する愛着を持ってくれている伊藤監督にもう1年託すことはよかったと思う。異論はあるだろうし、ベストかどうかは分からないが、少なくともベターな判断。来季の最後に”ベストな判断だった”とみんなで喜ぶためには、丸投げで批評・批判するだけではなく、おそらく主力になるであろう若い選手ともに伊藤監督も甲府で育てるくらいの気持ちで背中を押すことが必要になる。過去のヴァンフォーレ甲府はJ2リーグの中ではトップ6に入る予算規模だったが、いまでは中位の規模。甲府より規模が小さかったクラブに予算規模でも施設面でも抜かれている現状をしっかり受け止めて向き合うことが変革への第一歩になる。

「クラブの規模として外国人FWは必要ないクラブだと思う」

――契約満了が発表(未発表選手もいる)された選手が5人(小椋祥平、横谷繁、田中佑昌、佐藤洸一、松橋優)ですが、涌井秀人・分析担当コーチら自ら新たな場所で挑戦することを決断したスタッフが複数いて、選手・スタッフが多く入れ替わることになりそうです。来季に向けて、この変化をどう受け止めていますか?

いい面も悪い面もあるし、新しい風を入れることも大事だし、“変わる時期なのかなぁ”と思います。それを受け止めながらやらないといけない。クラブ側がこれをどう持って行くのか。お金の面など足りないところは確実にあるからそれを補いながら、知恵を出しながらやっていかないかといけない。

――2020年も伊藤彰監督指揮のもとでクラブが戦うことが発表されていますが、監督をする以上”こういうスタッフが必要“という要望は出すべきではないですか?

そこは出すところは出すけど、俺はどちらかというと(プロ選手を扱うJリーグの監督としては)まだまだ新米だから、”こういうスタッフで、こうやっていきたい“と言えるような状況ではないと思います。状況じゃないというか、それ(与えられた環境)で勝負しないといけない。クラブの規模などいろいろなことを総合的に考えて物事を判断しないと…自分の我を通してやりたいことをやってというのは失礼に当たると思うし、そこは折り合いをつけてやることが大事。今季もこの点は同じでした。

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