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山梨フットボール

KFJ鈴木潤氏 特別寄稿 「新加入DF藤田優人の生き様」【無料記事 主夫の部屋】

藤田優人を柏時代から取材してきた柏フットボールジャーナルの鈴木潤氏が特別寄稿をしてくれたのは藤田に対する愛と敬意。そういう選手を甲府に迎えることができることは誇らしいし有難い。

甲府への移籍が発表された藤田優人は、右サイドバックを主戦場とするDFである。

藤田は2歳年上の兄の影響でサッカーを始め、大分トリニータスクール、明治北SSC、カティオーラFC、国見高校、明治大学を経て、2009年に東京Vでプロキャリアをスタートさせた。

「プロになるまで人に恵まれてきました。それが自分の誇れるところ。自分は小中高大と、チームの中でナンバーワンの選手だったことはないんです。常に僕よりも良い選手がいて、その存在もあって追いつけ追い越せとやってきたことが成長につながりました」

藤田は自身のストロングポイントを「メンタルの強さ」と自負する。
2012年、移籍のオファーを受けた柏では、酒井宏樹とのポジション争いを意気に感じ移籍を決断した。さらに酒井が海外へ移籍すると、柏は韓国代表の右サイドバック、キム チャンスを補強するが、そこでも藤田は「自分が劣っているとは思っていない」と真っ向からポジション争いを挑んだ。

藤田のメンタルの強さを象徴するエピソードが2013年のヤマザキナビスコカップ決勝だ。前半、宇賀神友弥との接触で右膝を痛めた藤田。後の診断では、この時点で右膝の前十字靭帯を損傷していた。だが膝の痛みに打ち勝ち、負傷を負った右足で高精度のクロスを上げて、チームに栄冠をもたらす決勝弾アシストしたのである。さらに9ヶ月後の復帰戦では、ケガを克服した右足でゴールを決めて自らの復帰に花を添えた。劇的なカムバックだった。

2016年に鳥栖へ移籍。マッシモ フィッカデンティ監督の下で守備の哲学を学び、昨季はルイス カレーラス監督から「お前はマスチェラーノだ!」と高い評価を受け、サイドバックだけではなくセンターバックでも新境地を切り開いた。しかしJ1第9節湘南戦でのケガが原因で出場機会が激減し、昨年限りで契約満了を告げられてしまう。

「ケガは完全に治って、最後は試合に出られなかったですけど、やれるという感覚はありました。自分はサッカーをやめるときは気持ちがなくなったときだと思っています。勝ちたいという意欲がなくなっていないということは現役を続ける資格もあると自分では考えています。今こそ、自分のストロングポイントであるメンタルの強さを出すときだと思っています」

契約満了を告げられた際には、そう言って現役続行の意思を露わにした。その藤田の獲得に動いたのが甲府だった。先行きが不透明な状況で手を差し伸べてくれた甲府への恩義を、藤田は「自分の体を犠牲にしてもチームのために戦う覚悟でいます」と言い、全力を尽くすと誓う。

33歳になっても上下動を繰り返す無尽蔵のスタミナはいまだ健在。両サイドバックのほか、センターバック、ボランチと守備のポジションを全てこなし、闘志溢れるプレーでチームを牽引できる。ピッチの内外を問わず、藤田は必ずチームの力になってくれることだろう。

KFJ鈴木潤氏 特別寄稿

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