山梨フットボール

伊藤彰監督記者会見「開幕戦というところの堅い試合を、堅く終わらせることは必要だった」【J2第1節 町田0-0甲府 コメント】

開幕戦に2000人近くのファン・サポーターに来ていただいて――ちょっと堅いゲームになりましたが――応援して下さってありがとうございます。前半から堅い入りでしたが、お互いにしっかりゴール前で守りながらやっていた印象です。後半何度かチャンスがありましたが、そこで決め切れていれば違っていたと思います。前半でも(泉澤)仁のシュートが1本決まっていればというのもあるが、お互いに同じような感覚を持っているんじゃないかと思います。

もう少し全体的にアグレッシブに行ければというのがあるが、開幕戦ということもあって少し慎重に入り過ぎたところがあるので及第点だと思います。この勝点1を次に繋げられるように準備をしたい。

――「硬さがあった。もう少しアグレッシブにできた」という話があったが、ビルドアップのときに山本(英臣)選手が下がるのは監督からの指示だったのか、選手が自主的に判断してのプレーでしたか?

こちらの指示です。相手は縦関係のツートップみたいな感じになっていて、ツーセンター(バック)で切りながら行きたいというのがあったが、プレッシャーを受けていた。いい状態でボールを持って配球ができていなかったのでボランチを1枚下げながら、前半はそこで形を作りながらいい状態でボールを持たせたかった。最初の20分くらいは(ボランチの山本英臣がDFラインに)下りないでやったが、プレッシャーを受けて相手の勢いがあった。3枚にして相手の足を止めてサイドに押し込んでというこちらのイメージがあった。そこから少しボールを動かせるようになったのはあるが、後ろに人数をかけてしまったことで前へのサポートが遅くなった。課題として出てきたと思う。

――開幕戦として及第点という話があったが、これからアグレッシブに戦うために選手に求めるものは?

サイドのところのクロスの質やDFラインを突破する動きやスピードチェンジというか、飛び出す動きに変化がなかった。ある意味、硬さがあったのかなぁということを考える。開幕戦に、負けるか、引き分けるか、勝かではだいぶん違う。最低限のラインで勝点1を取れたのは次に繋がると思う。

――新井涼平選手の投入後、4バックから3バックになった狙いは?

一つは町田が繋いでくるよりもロングボールが増えてくるのかなぁというところは感じていた。その中でボランチがセカンドボールを拾う状況をもう少し作りたかった。3枚でダブルボランチを一つ前に置いて、セカンドボールを拾える状況を作ることをこちらで考えた。涼平が入ることで山本英臣と野澤英之のところがDFラインに吸収されずにセカンドラインのところでボールを拾う役割をしてもらいたい。そういうところを含めて涼平を入れました。そして、ダブルボランチが引き出されない、下がり過ぎないという状況を作りたかった。もっとアグレッシブに行くには、もう一つ前に出すことも必要だったのかなぁと思いますが、開幕戦というところの堅い試合を、堅く終わらせることは必要だった。ディフェンシブになったというよりはゲームをコントロールするために涼平を入れた。

――スピードチェンジの変化ができなかった背景は?

単調な攻撃になったところ。押し込んだあとの前向きになった瞬間に飛び出す動きやコンビネーションが単発になった。泉澤や…ワイドから仕掛けられる選手がいて、その選手がスピードアップできない状況が多かった。スピードのちょっとした変化がアタッキングサードで出ればよかったと感じています。もう少し積極的にやらせることが大事。(ジュニオール)バホスが入ってスピード感が出たと思うが、(それはバホス)個人の能力のところで、チームとしてのスピード感をもう少し出したかった。

――ラファエルの交代は、ラファエルのプレーが求めていたものと違っていたからですか?

違ってはいないですが、前半からランニングしながら身体を張って守備も一生懸命やってくれたし、クロスに対しても前半はよく入ってくれていたのもある。ただ、後半に入って(ボール)ロストが多くなってきた。後半の10分くらいまではラファエルのところに収まって飛び出していきたいところでロストしてもう1回相手に攻撃をされたところがあった。ドゥドゥにもう少しラインを下げさせる動きをさせたかったのが本音。ラファエルが求めているプレーができていなかったのではなくて、チームとしてDFラインの裏に飛び出したかった。そういう意味では(後半15分からバホス投入までは)ドゥドゥを前に置いてというイメージ。

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