山梨フットボール

トレーニングマッチ横浜FM戦(45×3本)1本目~2本目前半レポート「自信となる3得点とレベルアップのきっかけにしないといけない3失点」【練習場から】

甲府1本目先発布陣(得点者:藤田優人、1-2)

整列して握手をする時に高野遼(16番)と無言の笑顔で握手した岡西宏祐。その笑顔が残ったまま前貴之とも握手。

1本目のGKが誰になるのか興味深かったが岡西宏祐が1本目。岡西は「(1本目だったことは)気にしていない。トレーニングマッチが何試合かある中での競争であって、自分のパフォーマンスに集中した」と話したが、町田戦に引き続いて河田晃兵の気持ちを刺激する岡西の起用になったはず。今季の甲府には、”競争がないポジションはない”と言っていい感じで、いい感じ。

横浜FMとのトレーニングマッチ(1月29日)は45分×3本で行われたが、メンバーの分け方は1本目~2本目前半と2本目後半から3本目という2グループ。トレーニングマッチを回避した選手は金園英学、山本英臣、内田健太、松田力、小柳達司、入間川景太、宮崎純真で、ほとんどの選手はコンディションを理由に無理をしなかっただけで、長くかかるケガ人はいない。最初のグループは町田との開幕戦(0-0△)をコンディション不良で回避せざるを得なかった太田修介がワントップに入り、ラファエルがトップ下でドゥドゥが右SH、左SBは荒木翔、ボランチは武田将平と中村亮太朗が入った点が開幕戦とは違う布陣。回避した松田、内田のポジションが空いたが、荒木が左SBに入った点は――内田の存在感は大きいが――競争の始まりを感じたし、ボランチを開幕戦から2枚(山本、野澤英之)とも入れ替えたことにも伊藤彰監督のメッセージ――競走中――を感じた。

横浜FMのキックオフで始まった1本目は12分に武田がボールを奪われて失点したが、横浜FMのプレッシャーの速さを体感できた収穫の代償で無駄ではない。そして、その直後に泉澤仁が左から上げたクロスを藤田優人に合わせ、ヘディングで同点に追い付いていて悪くない展開。横浜FMの速いプレッシャーに対して、ボールを奪ってシンプルにシュートに繋げた点が良かった。24分にラファエルが痛んで山田陸を入れて、武田をトップ下に上げるスクランブルになったが、リーグ戦でもあり得ること。その後、今津佑太がヘディングで落としたボールを最初の失点と同じような理由で山田が奪われて2失点目となったが、これも収穫の代償。みんなアグレッシブにやろうとする意欲があるだけに押し込まれたときにボールに食いつき過ぎて裏を取られることがあったが、この点は最終ラインがマネージメントする必要があると感じた。

甲府の1点目は藤田優人(中央)。ゴールを決めた後、アシストの泉澤仁(左)と握手。ただ、「負けたことが悔しい。トレーニングマッチとはいえ、勝負事は勝たないといけない」と笑顔なし。リーダーシップを発揮して若い選手を導いた点は得点以上に評価したい。

1本目の途中でラファエルが痛んで2本目後半から出場予定だった山田陸が投入された。ラファエルが痛んだ時に、ドゥドゥがすぐに“✖(バツ)”を出したが、無理をしなかっただけで、ラファエルはオフ明けの練習には復帰している。

1本目のボランチに起用された中村亮太朗。クリリン(マルコス・ジュニオール)をマークするなど、感じることが多かったはず。悪目立ちもなく、積み上がっている感じで、そのうちド~ンと来そうな予感…。

キャプテンマークのドゥドゥは右SHでプレーしたので横浜FMの左SBの高野遼とマッチアップ。

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